店主の雑文
「あるいは電子書籍でいっぱいの海」
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  「あるいは電子書籍でいっぱいの海」は、『漫画の手帖』のお知らせ用チラシ『B録』に2014年11月から掲載しているコラムです。Web上の電子書籍(コミック)を紹介するという趣旨の文章です。なにせWeb上のものですし、比較的タイムリーなものを紹介しているので、リンク先が無くなっているものがあったりしますが、その点はご容赦を。相変わらず雑文ですが、暇つぶしに是非どうぞ。

 
   第11回  掲載:漫画の手帖 B録25号 2017年1月10日発行 

 前回に引き続いてまた食漫画。食漫画もこれだけ細分化すると分類も難しいのですが、とりあえずのざっくりとした分類に外食派と自炊派があります。今回はその代表格を紹介~♪。

サイト名:教えて!goo ウォッチ
作者名:ゴハチ
作品名:「たまランチ」
 まずは外食派から。店主が大好きゴハチさんの4コマ漫画です。
 主人公は佐川玉恵26歳、通称タマちゃん。日本一外食ランチを愛し、ランチ代を稼ぐために働くOL。おしゃれなランチにまったく興味はなく、安くて旨くてお腹いっぱいになるランチが最高という女子力そっちのけのおっさん仕様女子です。
 はっきり言って食漫画という位置づけは微妙(笑)。料理はリアルでもないし実在の店舗も出ないので実用性は全くありません。ひたすら食い気に走るギャグ四コマ漫画です。でも面白いよ。
 作者のゴハチさんは商業でも別名義で描いてますが、あいかわらず別名義は内緒らしいので、まだまだ秘密ですww

サイト名:ふんわりジャンプ
作者名:やすこーん(杉本ヤスコ)
作品名:「メシ鉄!!」
 お次も外食派。タイトル見れば内容は一目瞭然。鉄道乗って駅弁もしくは駅の立ち食いで食事という鉄オタ系漫画です。鉄道に全く興味のなかったOLが、彼氏に振られやけ酒飲んで電車に乗り過ごすというテッパンの状況から鉄道と駅弁に目覚め、やがて鉄オタに…。実際の駅弁や立ち食いが出てきますので実用性はあります。
 作者のやすこーんさんはかなりの鉄オタのようで、漫画の他にジュニア向けの鉄道小説なんかも書いているようです。

サイト名:ニコニコ静画
作者名:馬田イスケ
作品名:「紺田照の合法レシピ」
 今度は自炊派。主人公は18歳の現役高校生なのにアルバイトでヤクザの下っ端やってる紺田照。下っ端でも幹部より強面で沈着冷静。そんな彼の趣味は料理。対立組織が殴り込みに来ても今晩のメニューの検討は忘れません(笑)。
 料理中の表現がなかなか面白いです。レンコンは野菜界のリボルバーで、大葉は合法ハーブで、調理開始はカチコミだ(笑)。
 ところで漢字変換で気がついたけど「紺田照」は「献立る」のアナグラムみたい。深いなぁ(そうか?)。

サイト名:ニコニコ静画(初出時は「LINE漫画」で紹介しましたが掲載終了したので変更しました)
作者名:鈴木小波
作品名:「ホクサイと飯さえあれば」
 鈴木小波は「すずき・さなみ」と読みます。 「ホクサイと飯さえあれば」は、 角川書店『サムライ・エース』に連載された「ホクサイと飯」の前日譚にあたります。「ホクサイと飯」の方は 『サムライ・エース』がわずか11号で潰れちゃったので単行本も1巻しか出ませんでした(8話まで収録。残りの9,10話は作者発行の同人誌の方で読めます)。「ホクサイと飯さえあれば」の方は講談社『ヤングマガジンサード』で2014年から現在も連載中。単行本も4巻まで刊行してます。
 まずちょっと「ホクサイと飯」の方の説明します。主人公は山田ブン26歳、まだ売り出し中のマンガ家で締め切りには追われ、ドS編集者にはいじめられる日々を送っています。そんな作者の癒やしの一時は、強迫観念に駆られたような美味しい料理の自炊と脳内人格投影されたぬいぐるみホクサイとの会話。
 「ホクサイと飯さえあれば」の方は、前作の8年前。主人公山田ブンが美大生として上京するところから始まります。やってることは「ホクサイと飯」とあまり変わりませんが、主人公がまだ編集者にいじめられてない分、前向きなような気がします(笑)
 基本的には食べるシーンは、ほとんどなくて作るシーンが主体というちょっとめずらしいスタイル。
 2017年の初頭に実写ドラマ化されるそうなんですが、この手の絵柄にクセがあるタイプはドラマよりもアニメのほうが面白そうなんですけどね。

 次回は微エロか美少女ネタで行きたいと…(予定は未定ww)

 後記:「ホクサイと飯」は角川から新装版が出ましたので、全10話が読めるようになりました。寿ぎでございます。

 
   第10回  掲載:漫画の手帖 B録24号 2016年10月23日発行 

あるいは電子書籍でいっぱいの海 第10回

 今回は食漫画でまとめてみました〜。食漫画という言い方が良いのかグルメ漫画という言い方が良いのかいつも悩むのですが、あんまりグルメじゃないやつも最近は多いので一応食漫画ということで〜。
 今や食漫画の世界も百花繚乱で軽く100以上のタイトルが存在するような気がする(面倒なので数えてませんので未保証ですが)。
 最近の傾向としては縛りです(SMじゃないよ)。シチュエーション限定だったり、食材限定だったり、料理方法限定だったりと細分化の方向が目覚ましいです。今回はそんな中からピックアップ。

サイト名:くらげバンチ
作者名:信濃川日出雄
作品名:「山と食欲と私」
 場所限定です。日比野鮎美(27才会社員)が休みのたびに登山に出かけて山頂で食事するというシチュエーションです。基本単独登山女子(山ガールにあらず)なんで恋愛要素とかはゼロ。
 店主もかつて軽登山(2千m以下)して山頂でご飯作ったりもしましたが、山頂で食べるご飯は下界の5割増しに美味しいです。なんで気持ちは共感できます。

サイト名:WEBコミック ぜにょん
作者名:大島千春
作品名:「いぶり暮らし」
 料理方法限定です。主人公は同棲中の頼子と年下でフリーターの巡。二人の休みが一致する日曜日は色んな食材を燻製にして料理にチャレンジする日というわけです。
 燻製も肉や卵やチーズなんかは定番ですが、ツナ缶とか胡椒とかポテトチップスとか、本当に色んな食材を燻製にできるので感心してしまう。ひき肉と卵を燻製にしてつくるキーマカレーは、実際に試してみたくなるほど美味しそう。ただし現時点ではこの話はWebには掲載されていません。興味のある方は1巻を買いましょう。

サイト名:LINEマンガ
作者名:藤栄道彦
作品名:「最後のレストラン」  (公開終了)
 有名な作品だし、Web先行でもない(雑誌掲載が先行で単行本は現在8巻)ので、ちょっと紹介するの迷いましたが。まあ気に入ってるので紹介します。
 シチュエーションしばりというよりは歴史ネタとのカップリングです。毎回フランス料理店「ヘブンズドア」に死の間際の歴史上の偉人が現れて、最後の晩餐をするというお話です。
 食漫画としても歴史漫画としてもわりかしよく出来ていて面白いです。歴史上の人物もラスプーチンとか戦艦大和乗員一同3332名(Webにはまだ未掲載)とか切り裂きジャック(これもまだ未掲載)とか突拍子もない人物がいます。
 個人的には帰らずにそのまま居着いてしまったジャンヌ・ダルクがなんだか気に入っています。
 NHKプレミアムで実写ドラマ化されましたが、店側になんだか余計な登場人物に増やしたんで、いまいち面白さがスポイルされてました。しかもNHKにしては歴史シーンが適当だし(泣)。

サイト名:ふんわりジャンプ
原作:早川光 作画:王嶋環
作品名:「ごほうびおひとり鮨」
 食材というよりは料理限定。失恋で傷ついたOLが一人でカウンター鮨を食べ歩くというシチュエーションです。原作が付いていますが、寿司屋は現実のもので食べた鮨も取材どおりと思われます。
 作者の王嶋環は欧文廉二名義で同人もやっている方です。2015年の5月に4コマ漫画家の小坂俊史と結婚もしております。
 さて王嶋環がこの作品の取材のため高級鮨を食べに行っている間、旦那の小坂俊史が何を食べたかというと…

 
(竹書房まんがライフオリジナル2016年8月号より)

 吉野家の牛丼(並盛り・味噌汁なし)でした。

 食漫画ネタはありすぎるので、次回も続きます。


 
   第9回  掲載:漫画の手帖 B録23号 2016年8月14日発行 

7月1日に巴里夫先生が亡くなりました。謹んでご冥福をお祈りいたします。巴先生に関しては、いろいろと語るべきことは多いのですが、逆に多すぎてこの場ではちょっと語るというのが困難に感じております。11月ころに発行予定の「漫画の手帖」72号で改めて語らせていただきたいと思います。

 そういうことで今回はちょっとしっとりめを中心にご紹介。

サイト名:となりのヤングジャンプ
作者:澤江ポンプ
作品名:「悟りパパ
 登場人物は、悟りを開いて仏陀(格好も) となり、会社から解脱(要は脱サラ)して専業主夫となっちゃったお父さんと脱サラしちゃったお父さんの代わりに働くお母さん(結構美人)とまだ小学一年生の息子の梵くん。
 こうやって紹介すると単なるギャグ漫画みたいなんですが、適度に笑えて、適度に深くて、適度に暖かい。このバランスの良さがこの作品の魅力です。
 個人的にツボにはまったのは、梵くんに弟がほしいと言われたお父さんとお母さんが、仏滅に(悟りの力が弱まるから)子作りしようとするとするお話と、友人がまだお母さんのおっぱいを吸っているという秘密を守ろうと梵くんが悶々とするお話です。
 わたしも煩悩まみれなんで、お父さんにピカー(煩悩消去)して欲しいなぁ。仏の顔と無料のピカーは3度までだそうですが(笑)。
 現在17話で第1部完。8月からは第2部がスタート、ついでに9月には単行本が出るそうです。

サイト名:萩田広式作品〜かけはぎのひと
作者名:荻田広式
作品名:「かけはぎのひと
 珍しく個人サイトの作品紹介です。萩田広式「かけはぎのひと」は、集英社「スーパージャンプ増刊」〜集英社「オールマン」で1995年〜96年にかけて発表された作品です。単行本は7話まで収録されて刊行されましたが、残念ながらあまり話題になりませんでした。
 かけはぎ(洋服の生地に穴や傷を修復する)という特殊な技術を持った女性が主人公。年齢ははっきりしないけど30代位?のひとり暮らし。清楚でちょっとだけ色っぽい。かけはぎという特殊な技術を通して市井の人たちとの暖かい交流を描いた作品です。殆ど忘れられてしまったのが悲しくなるような良い漫画です。
 サイトにはこの他にも未発表になった「かけはぎのひと」2話分。単行本化されなかった釣りマンガ「ポチ、つれていこう!」全9話。小学館系のビッグコミックやスピリッツで発表された短編など佳作がたくさん掲載されております。ぜひぜひご一読を。

 4月から6月にかけてTBSで「重版出来!」のドラマをやっていました。ネット界隈では結構話題になっていたので、観た方も結構多いのではと思います。原作は未読なんですが、ドラマの方は結構気に入って、毎回必ず見ておりました。
 8話目辺りでかつて人気作家だったが、その後売れなくなってアル中寸前の牛露田獏という漫画家が出てくる。その話を観ていたらこの作品を思い出した。

サイト名:週刊アスキー
作者名:大月悠祐子
作品名:「ど根性ガエルの娘
 作品名見れば分かる人はわかる(笑)。かつて「ど根性ガエル」で大ヒットを飛ばした吉沢やすみの大ヒット以降のだめになる父親を娘の立場で綴ったエッセイコミックである。読んでてスゴイと思ったのは、父親の吉沢やすみの荒れっぷりではなくて、母親のまるで天使のような献身ぶりの方である。本当にすごいよこの奥様は…。今では吉沢やすみもすっかり落ち着いたようで何よりである。
 しかし父親があれだけ荒れていても娘がマンガ家になっているというのは感慨深い。やっぱり蛙の子は蛙なのかなぁ。ちなみに娘の大月悠祐子の旦那(つまり吉沢やすみの義理の息子)は「ちいちゃんのおしながき」の大井昌和である。
 全10話+番外編。単行本は第1巻が発売中です。

 次回は溜まりに溜まった食マンガを書きます。

 
   第8回  掲載:漫画の手帖 B録22号 2016年5月5日発行 
  今回は電子書籍(コミックス限定)の現状からご報告。
少し古いデータで恐縮です(ホントは2015年のデータ使いたかったんだけど2015年のデータは有料なんでww)。 2014年の電子コミックスの売上は、1012億円にまで到達しました。これは対前年比で135%の伸び率です。
 対して紙のコミックスといえば3569億円で前年比97%の減少です。現状紙と電子の比率は約8:2の割合です。
 コミックス全体の売上傾向としては2006年に5000億円を切り、2012年には4350億円まで減少しましたが、2013年からは微増に転じ2014年は電子・紙を併せて4680億円にまで復帰してます。
 ようするに紙のコミックスの売上減を電子コミックスがカバーし、なおかつ押し上げているという数字となってます。
 このままの推移で行くと2020年頃には、ふたたび売上高5000億円を達成し、紙と電子の比率は5:5と逆転することになります。更にその先となると売上は頭打ちかもしれませんが、紙と電子の比率は完全に逆転し2030年頃には紙2に対し電子8くらいの比率に成ってるやもしれません。
 マンガ界にとっては良いことかもしれせんが、紙しか扱えない古書店主は戦々恐々としております。その割にはこんなコラムを喜々として書いてるんですがね(笑)。

 では今回は、店主のお気に入りを紹介。


サイト名:くらげバンチ
作者:吉田覚
作品名:働かないふたり
 タイトル通りにニートでヒッキーの兄妹を描いたマンガ。兄はニートの割には結構社交性があって友人も多いけど、妹の方は、ちょっと対人恐怖症気味で身なりも気にしないタイプ。母親はそんな兄妹にヤキモキしてるけど、父親はわりかし呑気にかまえている。
 基本的にニートでヒッキーの兄妹が主軸だけど、隣りに住んでるOLのお姉さんとか兄の友人とかが頻繁に遊びに来て、展開を広げている。
 ニートマンガというと暗さがつきまとうものが多いんですが、この作品は実に呑気で微塵の暗さも感じさせない。このふたりホントに呑気でいいなぁ。この呑気さは逆にうらやましいや(汗)。
 更新は毎週金曜日で、2016年4月現在114話まで掲載。単行本は7巻まで刊行されてます。

サイト名:ニコニコ静画
作者名:まことじ
作品名:宇宙大恋愛 (リンク先は1枠目です)
 ドトール星から地球の調査にやってきた宇宙人山田三郎(宇宙人名」タカタト)が、家出の女子高生大崎まひろといきなり結婚しちゃうお話。男のほうが宇宙人なので、世間の一般的常識が欠如(地球の調査している割に人間の性行為を理解してないし、まひろが泊まる時にゴムを持っていないと言うと、輪ゴムを連想するほど一般常識がない)していることと、女子高生との結婚生活がラブラブ(主にまひろ側だけど)なのが、本作品のキーポイント。
 あんまりにもラブラブ(死語か?)なんで、読んでてたまに「もげろ!」とか思っちゃいます(下品ですみません)。
 連載はほぼ毎日ですが1話が1ページなんでちょっと焦れったいです。掲載は100話で1枠としてまとめられてております。2016年4月現在で4枠目中盤(350話前後)に突入。単行本は2巻まで刊行されてます。

 

サイト名:WEBコミックぜにょん
作者名:黒川依
作品名:ひとり暮らしのOL描きました


 ダメっぷりさ加減が素晴らしいひとり暮らしのOL描いたショートコミック(扉入れて3ページくらい)。各話にサブタイトルがついていて、例えば「気がついたら夜になっていてとりあえず部屋の掃除を始めるも全く捗らず日曜日を終わらせているひとり暮らしのOL」。ダメさ加減がよくわかります。主人公のダメさ加減がカワイイのと、部屋の片隅に居るカエルのピクルスがカワイイ。作品のキャッチフレーズは「明日も、一日、がんばれない」なんだけど、読むたびに「もうちょっとがんばろうね」と応援してあげたくなる。
 更新は毎週日曜日。2016年4月現在で60話。単行本は2巻まで刊行されてます。

 今回はちょっとダメダメなキャラクターが出てくる作品ばかりになっちゃった(汗)

 

 
   第7回  掲載:漫画の手帖 B録21号 2016年1月5日発行 

 

 さて、坊主も走る師走です。皆様如何お過ごしでショーか。本コラムも昨年11月に第1回書いてから、ほぼ1年間でもう7回目です(汗)。この1年で電子書籍の業界もずいぶんと激動してます。2014年に1000億を超えた電子書籍全体の売上は1年経ってもそんなにびっくりするほど増えているわけじゃないと思われます。しかしながらインターネット上のマンガコンテンツ(webコミック)は確実に倍増しております。なにせ出版社以外もせっせとwebコミックを上げるようになりましたんで。
 ちょっと例をあげると、自衛隊岡山地方協力本部:「ジェイのお仕事」(結構身も蓋もない内容で面白いぞ(笑))。まんだらけ:「WEBコミック ラザ」(まんだらけだけあって内容が明々後日の方向に向いてるぞ(笑))。くら寿司:「回転むてん丸」(連載当初は寿司絡みのネタが有ったけど、最近はもう寿司関係ない(笑))。創価学会もコーナー充実してる(でも質はいまいち(笑))。負けじと自民党だって統一されたマンガサイトは無いけれど
「ほのぼの一家の憲法改正ってなぁに?」
って電子書籍発表しているぞ(笑)。ところでこの漫画の作画、柴田工房ってなってるけど絵を見たら一目瞭然!以前紹介したことがある、●●●さん。王様の耳はロバの耳だ〜!♪。やばくなったので閑話休題(汗)。

 前回、田所コウ(おこげ寿司)をちょっと辛辣に扱っちゃったんで、今回はフォローします(笑)。
 道草晴子の「みちくさ日記」が終わっちゃって、ここんとこ読むものが少なくなっていたトーチWebで、田所コウの新連載が開始します。


サイト名:トーチweb
作者名:田所コウ
作品名:「彼女のやり方」


 正式には12月25日からなんで、どんなもんなのか詳細は語れないのですが(この原稿書いてるのが12月23日ww)、予告編を見る限り1話完結形式のオムニバス作品のようです。第1回は「早起きする 彼女のやり方」。新入社員(男)と先輩OLとの話のようで、雰囲気的に察するにかなり期待に胸膨らませて大丈夫そうな作品です(こけても責任取れませんがww)。
 これだけじゃあ何なんで、もういっちょお気に入りの旧作を紹介。


サイト名:PIXIV
作者名:おこげ寿司
作品名:「ロッテンマイヤーさんのまなざし」


 世界名作劇場アニメのパロディで、かつて子役として絶大な人気があったハイジが、成長して脇役に甘んじなければならなくなった苦悩を描いたたものです。田所コウ(おこげ寿司)の作風&才能がわかる1本です。
 てなわけで今回はいつもの3割増しでヨイショしました(笑) フライング気味の新作紹介でしたので、今回は引き続き新し目のやつ紹介です。


サイト名:みんなのコミック
作者名:うさみみき
作品名:「カラクリショウジョ」


 うさみみきは、コミケとかコミティアとかで6,7年前から同人活動してました。今回は初めての商業連載です。初期から結構実力あっただけに今回が商業初めてというのはびっくりです。
 ちょっと和風の世界設定で、時計職人の少年と某組織に騙されてからくり人形に改造されてしまった少女をめぐる物語。2015年11月に連載開始、現時点でまだ3話目なので全体の流れは不明ですが、作者お得意の物語設定なので充分期待できると思います。
 作者は商業に専念するため、同人活動はしばらくお休みするそうです。ちょっと寂しい。

 では、もういっちょファンタジー系漫画を。


サイト名:マッグガーデン コミックオンライン(マグコミ)
作者名:狐面イエリ(こめんいえり)
作品名:「魔女の森」


 2015年現在、店主イチオシのWeb漫画。もともとは月刊コミックガーデン2015年10月号に第1話第2話と2話掲載され、11月号に第3話が掲載された時点で、Web連載と単行本化(11月に発売された)が決定という超スピード出世した作品です。ちなみにこの作品が作者の商業デビュー作になります。
 作品の舞台は圧倒的な美貌と力を持つ大魔女が統治する大テルミッド帝国のとある田舎の片隅の魔女の森。主人公はその魔女の森に住むロゼという魔女。それなりに魔法は使えるらしいが、家事とか裁縫は全く才能なしで日常生活はダメっぷりを発揮。魔女も魔法も、誰かを救ったりしない、自分で救われてくださいがポリシー。
 各話読切形式の物語構成で、主人公の魔女ロゼは毎回、脇役のほうが各話変わります。
 第1話:魔女である母親のロゼに拾われた娘ハンナ。母に憧れ魔女になりたいと思うも結局普通の人として暮らすことを選んだ。ある日そのことに思い悩むが。ちなみに魔女は年を取らないので外見上は娘と母親が逆転してます。
 第2話:ハンナの孫娘エリーゼ(ロゼの曾孫)が、友達のお守り人形が壊れたので、ロゼに直してと頼むのだが、ロゼからはきっぱり無理(裁縫できないから)だと断られる。傍目には無能そうだけど魔女もちゃんとお仕事してるのよというお話。
 第3話:森の番人として、ロゼからこき使われている獣人ヒース。ある日森の中で竜の卵を見つける。誰かの願いを他者が叶えてはならない、というお話。ちなみにヒースはロゼのことを、老けないクソババアと呼んでます。
 第4話:その地の領主ゲント泊。婚約者の望んでいることがよくわからないと、ロゼを相手にサケ飲んでくだを巻く話。
 第5話:ロゼは出てこない。曾孫のエリーゼと獣人ヒースが港町まで星を探しに行く話。
 この文章書いてる段階では、一応5話までが掲載されてます。ちなみにデビューのきっかけとなった、「Happy end story」( Beat's第13回新人漫画賞佳作受賞、もともとは同人誌として発表)は単行本の第1巻に併載されております。この作品もおすすめです。
 とにかく会話が軽妙で、ストーリーの語り口も個性的な絵柄も良く出来ております。是非読んでみてください。
 ちなみに作者は同人歴もあります。2013年ころにコミティアに出ているのは把握してますが、それ以前がちょっと不明(店主が把握していないだけです)。今後も同人活動は続けてほしいなぁ。


 
 第6回  掲載:漫画の手帖 B録20号 2015年10月15日発行 

 

 ではまず前回の続きから〜。佐藤菜生「少女地獄」がWeb版と紙版で2割もページ数が違うので、早速アマゾンで『何でもない』『殺人リレー』の2冊注文いたしました。届いてガックシ。後半に小説版(挿絵付き)が掲載されているだけで、マンガ部分は全く同じでした。1冊千円+消費税もしたのに〜(泣)。
 その後、第3話の「火星の女」がどうなったのか調べたのですが、2013年4月ころの竹熊健太郎のツイッターログにそろそろ佐藤菜生が「火星の女」のネーム着手予定とある以降、音沙汰がありません。気長に待っておりますので佐藤菜生様ひとつ何卒よろしくデス。

 さて本題に入る前にもう一つ余談を…。今回70号の本誌「ヨイコノウワサ」に於いて、峰なゆか「女くどき飯」と田所コウ「コトコトくどかれ飯」のパクリ疑惑話が掲載されております。私見を言わせてもらうと、パクリとかで揉める様なレベルでないと思う。これがパクりなら、全ての食マンガは「包丁人味平」のパクりだし、リアル飲食店が出るマンガは「孤独のグルメの」パクリだよ。それ以前にすべてのマンガは洞窟壁画のパクリだ(笑)。
 この連載のタイトルだって、エイブラム・デイヴィッドスン「あるいは牡蠣でいっぱいの海」のパクりだし、さらに「あるいは牡蠣でいっぱいの海」というタイトルは、コナン・ドイル「瀕死の探偵」中のセリフからのパクリである。かようにすべての文化は連綿としたパクリにより進歩しているのである。
 またパクリうんぬん以前に両者のリアル飲食店マンガはちょっと問題がある。何が問題かといえば、描かれている料理が全然美味しそうに見えない点だ。これはリアル飲食店マンガで一番やってはいけないことだと思う。なによりお店に対して大変失礼なことだ。
 ああ、余談もここまで来ると本当に余計だなぁ。でも更に余談を言えば9月17日に発売したビッグコミック増刊10月号に掲載された、高梨みどり「くどきごはん」。タイトルが問題だというならこっちのほうが遥かにグレーだぞ(笑)。編集者って本当に他紙のマンガ全然読んでいないなぁ。

 ちなみに田所コウにはもう一つ「おこげ寿司」というPNがあります(編集Fさんに教えて貰った)。PIXIVなんかにマンガも投稿しております。
サイト名:PIXIV
作者名:おこげ寿司
作品名:「はるかぜさん」「ペヤング食べたい斎藤さん」「真夏の夜のレンタルビデオ」
 ここに上げた作品のほうが、「コトコトくどかれ飯」なんかより100倍くらい面白い。『ハツキス』に連載するのだったら、こんな調子の微エロのOLものを描かせればよいのに。編集は何も考えていないなぁ。
 PIXIVは、作者名で上手く検索できないのでタイトルのほうで検索してみてください。

 まあ、せっかくリアル飲食店マンガで愚痴ったので、ついでにWebで読めるリアル飲食店マンガを幾つか紹介します。
サイト名:AKIBA PC HOTLINE
作者名:ちょび
作品名:ちょび&姉ちゃんの『アキバでごはん食べたいな。』
 AKIBA PC HOTLINEは、株式会社インプレスという出版社が開設しているアキバ系情報サイトです。このマンガは、マンガ家ちょびとその姉と編集クボ氏の3人で秋葉原界隈にある飲食店を食べながら紹介するという企画もの。2010年に連載開始してすでに100話ほど掲載されております。
 ちょびというマンガ家さん関してはちょっと情報がありません、姉ちゃんの方は”ふくざわるみね”という芸名で女優とか声優をやっている方です。よくもまあ秋葉原という地域限定で5年も連載続けられるなぁとは思います。内容に関して言えば、基本お店のメニューを食べるダケで、他の副次ストーリーは一切無しのシンプルな食レポ漫画です。人物キャラはギャグ系のキャラですが、料理だけはやたらとリアルです。おそらく料理の描写は写真を使ったトレースです。でも頑張って美味しそうに描いているのには、非常に好感持てますし、リアル店舗マンガとしては正しい姿勢です。地域限定なんで秋葉原にあしげく通うような人間にはおすすめです。そりゃ俺のコトだ(笑)。

サイト名:集英社インターナショナル
作者名:加藤ジャンプ・土山しげる
作品名:今夜は『コの字』で
 「コの字」というのはカウンターの形状のことです。コの字状になったカウンターの飲み屋限定のリアル飲食店マンガです。原作は『コの字』酒場には一家言あるらしい加藤ジャンプ(実は良く知らない)。作画は食マンガの超大家土山しげる。
 主人公は広告代理店の30才男性。超使えない後輩抱えて仕事上のストレスを溜める日々を過ごしています。そんなストレスを癒やそうと大学時代の先輩で2才年上の女史に相談すると、普通の居酒屋なんかじゃなくて『コの字』酒場に行ってみろとのご指示が下る。そうして主人公が『コの字』酒場にどんどんハマりだすというのが基本ストーリー。
 出てくる『コの字』酒場は関東圏が主体。土山しげるの画力も相まってどの店も実に美味しそう。紹介された酒場には、残念ながら行ったことはないのだけれど、自由が丘「ほさかや」と一之江「カネス」は是非行ってみたい。そう思わせる実力がこの漫画にはあります。

 最後にちょっとオマケ。
サイト名:webコミックぜにょん
作者名:新久千映
作品名:ワカコ酒
 これはリアル店舗ではないけれど、如何にもどこかにありそうな居酒屋を舞台にした4ページショートコミック。ワカコさんというOLが居酒屋に行って毎回一品の肴を頼んで一人酒をするというのが基本ストーリー。BSジャパンでドラマ版、東京MXでアニメ版も放映された。ドラマ版は30分でダラダラしてイマイチだったが、アニメ版は5分のショートアニメなので原作の雰囲気は良く出ていて面白かった。
 新久千映の描く料理は、それほどリアルでも美味しそうでもないのだけれど、何より主人公がすごく美味しそうに食べる姿が好印象。
 食マンガは何よりも料理が美味しそうか、さもなきゃ美味しそうに食べる姿を描くこと。それが大変重要だと認識させてくれるマンガです。
 ぷしゅー(笑)


 
  第5回  掲載:漫画の手帖 B録19号 2015年8月16日発行 

 

 ドッグイヤーという言葉があります。直訳すれば犬の一年という意味で、犬の一年は人間の七年に相当することから、コンピュータ業界なんかで技術革新や環境変化が激しいことを指します。インターネット上に載っかっている電子書籍なんかも御多分にもれずドッグイヤーであって、油断しているといつの間にか完結していたり、場合によっては削除されていたり、もっと悪けりゃサイトごと無くなってしまったりする。そんなわけで今回は油断していて終わっちゃった奴とか更新されなくなっちゃった奴とかとか紹介(笑)。

サイト名:やわらかスピリッツ
作者名:高嶋あがさ
作品名:ダーウィンからの手紙
 「トド彼」という猫目アシカ科トド属トドの彼氏と霊長目ヒト科ヒト族ヒトの彼女との恋愛漫画でデビューしたのが高嶋あがさ。この「ダーウィンからの手紙」も同様の異種間恋愛漫画。読みきり短編もしくは連作短編での連載でした。彼氏がプラナリアだったり彼女がタランチュラだったりとかなり無茶で、ダーウィンが草葉の陰から悲鳴あげそうな設定も数多い。
 そんな中でおすすめは、冬の間は冬眠してしまうクマの旦那さんと若奥樣のチハルさんとの夫婦生活を描く「くまだん」と卵性単為生殖体の女子高生ミカサと性転換性雌雄同体の同級生ミカサを中心としたややこしい四角関係学園生活漫画「恋のなごり」(聞いただけで疲れそう)。
 高嶋あがさは、二〇一四年春に「トド彼」を完結させた後、ぷっつりとサイト更新が無くなり只今絶賛消息不明中です(残念)。

サイト名:PIXIVコミック
作者名:水島ライカ
作品名:ハシビロ家族
二〇一二年八月号の「月刊コミック@バンチ」掲載、「夜咲きの乙女」でデビューした水島ライカ。「ハシビロ家族」は、お父さんがハシビロコウという大型鳥類という家庭を描いた漫画。お父さん以外は普通の人間で、なんでお父さんがハシビロコウなのかは、きっと突っ込んじゃいけない大切なお約束があるのだと思われます(推定)。
 お母さんは、美人で働き者で家事をこなしながら仕事もしている職業婦人、長女はすごい美人で学校でもモテるのだが、リンゴを片手で握りつぶすようなガラッパチな性格が災いしてすぐにフラれてしまう。次女のももかちゃんは、カワイイ盛りの小学生。お父さんはそんな家庭の中で粗大ごみ化を恐れつつ主に家庭を守るのが大切なお仕事。他に出演は、生涯独身を貫く蚊のカトリーヌさんとか、小さなクモさんとか、神さまとかとか。ちょっとシュール、でもアットホームな漫画です。
 ちなみに連載終了してしまったら、四話分しか読めなくなっちゃった(泣)。ついでにデビュー作の「夜咲きの乙女」も読めなくなった。はよッ、単行本プリーズ!

サイト名:電脳マヴォ
作者名:佐藤菜生
作品名:少女地獄
 たまにコミティアあたりでお見かけする佐藤菜生。リアルな絵で描かれるシュールなお話は、ワタシ結構好みなんです。そんな佐藤菜生が描いたのが、夢野久作原作の「少女地獄」。今まで数多のごとく夢野久作作品のビジュアル化(コミックとか映画とか)が行われましたが、どうもどれもこれも今ひとつでした。佐藤菜生版の「少女地獄」は、今まで見た中で一番まともなビジュアル化作品だと思います。まあ試しに読んでみてください。ただちょっと残念なことに、「少女地獄」全三編の内、最後の「火星の女」が描かれておりません。もう二年近く更新がないので続きはもう描かれないのでしょうね。ちと残念至極。

 と、書き終わったつもりでいたら編集F氏からツッコミが…。「佐藤菜生の『少女地獄』って紙のコミックス出てません?」。
 うぎゃ〜気が付かなかった(泣)。なんてオレはうかつでザルなんだ!。しかもWeb版と紙版でページ数が二割以上は違う〜。
 というわけで「少女地獄」の件は次回に続きます(笑)。


 
   第4回  掲載:漫画の手帖 B録16号 2015年3月28日発行 
 

 編集Fさんに、次回はおもいっきり少女マンガをよろしくと言われたのですが…。よくよく考えたら少女マンガってなんだろう。かわいい女の子が出てくるマンガのことか? それとも可愛い女の子が読んでいるマンガのことか(そんなわきゃねーだろ)。ウン十年前に少女だったオ◯サン(禁句)が読むマンガはピンとくるんだけど、今の少女が読むマンガは、正直さっぱりわからない。悩みに悩んで米粒大しかない店主の脳みそはオーバーヒート寸前だ。そういう時はとりあえず脱線しよう(大して文字数ないんだから逃避すんなよ)。

 二〇一五年四月十一日からWOWOWにおいて「闇の伴走者」というドラマが放映されている。全五回なのでこの文章が人目に触れる頃にはもう終了しているかもしれない。原作は浦沢直樹のマンガ原作などで有名な長崎尚志の小説。基本的に長崎尚志のコケオドシたっぷりのストーリーは好みではないのだが(「モンスター」なんか大山鳴動して鼠一匹だし)、マンガが重要なネタになっているのでちょっと紹介。詳細はWikiでも読んでもらうして、まずは荒っぽく内容解説。
 一周忌となる巨匠マンガ家阿島文哉の原稿をプロダクションが整理していたところ、書庫から35年前に起きた連続女性殺害事件に絡んだ未発表原稿が出てくる。マンガに詳しいフリーの編集者と元刑事だった女性探偵がプロダクションの依頼で調査を開始するが、程なくそれは巨匠の描いたものでなくアシスタントが描いたものであることが判明する。ではどのアシスタントが描いたものか、そのアシスタントは三十五年前の事件の犯人だったのか。やがて新たな連続殺人事件が発生し始める…という感じのストーリー。
 猟奇殺人云々はどうでもいいのですが、残された原稿の内容分析して推理を深めていくプロセス自体は非常に面白いです。
 で、まあ何がいいたいのかといえば、このドラマ中に出てくる巨匠のマンガ原稿の事。この原稿の作画を田中圭一が担当しているのである。手塚治虫の二次創作で有名な田中圭一であるが、この原稿に関して言えば、手塚治虫と石森章太郎をミックスしたような絵柄。そこはかとなくシュガー佐藤っぽい絵である。


ドラマ「闇の伴走者」に出てくる原稿の一部

 

 ちょっと面白いのでチャンスがあれば、ぜひドラマの方を観ていただきたい。ちなみにドラマ中にもう一人怪奇マンガの巨匠が出てきます。こちらの作画は伊藤潤二が担当しています。

 閑話休題。脳みそ冷えたけどやっぱり今の少女マンガってわからないので、今回は可愛い女の子が出てくるマンガを紹介。すんません、これでひとつご勘弁を…

サイト名:やわらかスピリッツ
作者名:アキリ
作品名:ストレッチ
 黒髪ショートで強気な性格の慧子とふわふわロングで天然な性格の蘭。同居している二人のストレッチ体操を軸とした生活を描いたマンガ。設定的には百合っぽい雰囲気があるけど百合の描写はありません。ストレッチの実用性に関してはよくわからないや(汗)。単行本はそろそろ3巻目。

サイト名:やわらかスピリッツ
作者名:るなツー
作品名:乙女のてにをは
 どっかのガンダムみたいなペンネームですが、作者は三十になってから絵を書き始め四十一になってデビューした遅咲き女性マンガ家。普通の共学の学校(多分高校)なんだけど女の子しか出てきません。セーラー服のデザイン(なぜか夏服しか出てこない)とか他愛もないけど変な方向性に走る女の子の会話とか、限りなく昭和のかほりがするマンガです。設定的には百合っぽい雰囲気があるけど百合の描写はありません。

サイト名:チャンピオンタップ!
作者名:久住昌之(原案)・釣巻和(作画)
作品名:のの湯
 もういい加減飽和状態と思われるグルメ漫画のテレビ化の先鞭をつけたのが久住昌之。その久住のもう一つの趣味が温泉(含む銭湯)めぐり。浅草で人力車の車夫をしている銭湯大好き少女鮫島野乃は、銭湯入り放題家賃4万円の風呂なしアパート湯気荘に移り住む。そこで出会ったのは、専門学校生の岫子とアメリカ人のアリッサ。3人の女の子たちの銭湯巡りのお話。これからはグルメ漫画よりも銭湯マンガが大流行! いやでも銭湯シーンはテレビ化難しいからやっぱり無理かな。設定的には百合っぽい雰囲気があるけど百合の描写は…以下省略

 そういえば前回紹介した「刀遊記」。そろそろ最終回とか言ったたけど、まだまだ終わりそうな気配がない(汗)。

 

 
     第3回  掲載:漫画の手帖 B録15号 2015年1月10日発行 

 

 前回編集Fさんに赤点もらって、シオシオのパ〜の店主です。どうにも古くて全くもってスミマセン。でも赤点にもかかわらずに連載は続きます。
 基本的には特に毎回テーマを設定せず、ダラダラと店主が気に入った作品紹介するつもりだったのですが、ここんとこ連載終了したマンガが多くなったので、今回は完結済のマンガということで紹介します。ちまちまと更新待って読むのが面倒くさい。マンガは完結してから一気読みするのが好き。という、そんなあなたにうってつけ。
 ちなみに前々回紹介した野村宗弘「うきわ」と沼津マリー「インドでキャバクラ始めました(笑)」も連載終了しちゃいました。とくに「インドでキャバクラ始めました(笑)」は平日毎日更新だったので店主のショックはでかいです(笑)。キャバクラやめた後、どうしてマンガ家になったかを今度は描いてくれませんかねぇ。
 では気を取り直して紹介紹介。

サイト名:クラブサンデー
作者名:原作:梁宇皙(ヤン・ウソク) 作画:金泰乾(キム・テゴン)
作品名:STEEL RAIN(スチールレイン)
 作者の名前を見れば一目瞭然、韓国発のマンガです(でも日本語訳されているから大丈夫)。しかも海外マンガによくある逆開きも縦スクロール形式なんで無問題っす。
主人公は韓国大統領の甥でもある青瓦台外交安保秘書室パク・ジェイク行政官。6年ぶりの南北首脳会談が成立しようとする矢先、北朝鮮平壌近郊でクーデターと思われる軍事衝突が発生し、更に金正日死去の情報が舞い込む。デフコン3(防衛準備状態)が発動される中、パク・ジェイクのもとにも様々な情報が駆け巡る。やがて米国は北朝鮮穏健派に勢力を握らせようと強硬派の集結地域への爆撃を強行。しかし偽情報により逆に穏健派を攻撃してしまうという大失態を引き起こす。ついにデフコン1が発動され軍事衝突は韓国、北朝鮮、中国、米国を巻き込む泥沼状態へと進展する。秀逸の近未来政治&戦争サスペンス。連載開始は2011年5月(韓国で)から。連載中に本当に金正日が死亡してしまったので、ちょっと話題になったマンガでもあります。

サイト名:新都社・週刊少年VIP
作者名:ichi
作品名:はるこ少女期
 ちなみにサイト名の新都社は”しんとしゃ”ではなくて”ニートしゃ”と呼びます(笑)。
1997年8月7日までに死のうと決めた、ヒッキーでニートな鳴子(18才・男)のところに謎の幼女乃花(8才)が居候を始める。てな感じの最近流行りのありがちな設定ではあります。
3年ちかい連載で、初期の絵柄がやたらと荒っぽいのと、人格交換や双子の設定やキャラの名前が似ていたり、見分けがつきにくかったりで、ちょっとややこしいあたりが難有りです。しかし後半の絵柄は比較的安定しているし、何より作画のパワーもあって結構面白いです。

サイト名:新都社・週刊少年VIP
作者名:千夜
作品名:刀遊記
 前述と同じ新都社で同じ週刊少年VIP掲載。ただしこの原稿執筆時点では完結してません。しかし最終章に突入しているので、この文章が印刷される頃には完結しているんじゃないかなぁという淡い期待を込めて紹介。完結してなかったらゴメンなさい(笑)
 時代は江戸時代くらいの感じで、場所はアメリカのようなところ(作者談)。武士の伊武清十郎は、船が難破してアメリカのようなところにたどり着く。うっかりなくしてしまった父の形見の刀を取り戻そうとアメリカのようなところで東奔西走するはめに。気は優しいが、剣の腕はべらぼうに強い。由緒正しく少年漫画しているところがとても気に入っている。

サイト名:COMICO
作者名:さやえんどう
作品名:ひっこしマニア
 引越歴14回の作者の引越しにまつわるびっくり体験とか、引っ越しノウハウとかが満載のマンガ。1年ちょっとで61回の連載でしたが、初期と後期で絵柄が結構違う。どんどん絵柄が単純に、でもうまくなっていくのがわかる。そんな絵柄の変遷たどるのもちょっと楽しい。海外への引っ越しのノウハウなんかは、これから引っ越す人なんかには結構お役立ちになりそうな実用マンガです。作者のさやえんどうさんは、現在「ばぶらぶ」という子育てマンガを連載中。店主には無縁だけど、これから子育てする人には役立つかも。

いかん! 今回は少女マンガ系がなかった(汗)。


 
   第2回  掲載:漫画の手帖 B録14号 2014年11月15日発行 

 

 こうやって本誌とかB録で電子書籍(Webマンガ)の記事を書いていると、かならず編集Fさんと話題になるのが、見事に両者が普段読んでいる電子書籍の食い違いについてである。編集Fさんとはマンガの嗜好(マイナー好きだとかゲテモノ好きだとか)がけっこう一致しているように認識していたのだが、どうやらそうでもなかったかもしれない。
 そんなわけで今回は編集Fさんの普段読んでいそうな電子書籍(Webマンガ)を予想してみようという企画ww
 一方的に書きっぱなしになるのも何なので、文末で編集Fさんに結果を採点してもらおうと思います。編集Fさんよろしくお願いします。(注:Fさんに事前協議はしておりません。本当にいきなり振りましたww)

 まずは絶対読んでいそうなところから。
サイト名:ぐるなび
作者名:田中圭一
作品名:「ペンと箸」
 まずはコミケになると必ず何らかの話題(騒ぎ?)を起こす田中圭一。掲載サイトは”ぐるなび”で直接マンガとは関係がないところ。「ペンと箸」というシリーズは高名な漫画家の好きな食べ物を、その高名な漫画家の子息に紹介してもらい漫画化するというものだ。直接本人ではなく子息というのがポイント。子息が紹介することによって食べ物だけではなくその作家の人となりも浮かび上がるとういう、なかなかツボを抑えた企画でもある。
 2014年12月15日現在7話目までが掲載されている。
第1回 ちばてつやの「こづゆ」
第2回 手塚治虫の「チョコレート」
第3回 赤塚不二夫と山珍居
第4回 山本直樹とトウモロコシの天ぷら
第5回 西原理恵子と鶏の唐揚げ
第6回 ジョージ秋山とカレイの唐揚げ
第7回 江口寿史と神保町のポークカレー
 マンガ家本人は出てこないという企画のはずなんだけど、西原理恵子の回だけは本人がきっちり乱入しているwww

 お次は、これも間違いなさそうな気がするドリヤス工場。
サイト名:トーチweb
作者名:ドリヤス工場
作品名:有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。
 作品名を見れば企画意図は一発で理解できる。説明するまでもない(手抜き)。2014年12月15日現在9話まで掲載されている。
第1回 太宰治「人間失格」
第2回 中島敦「山月記」
第3回 梶井基次郎「檸檬」
第4回 森鴎外「舞姫」
第5回 坂口安吾「桜の森の満開の下」
第6回 フランツ・カフカ「変身」
第7回 宮沢賢治『注文の多い料理店』
第8回 永井荷風『ぼく東綺譚』
第9話 泉鏡花『高野聖』
第10回 夏目漱石『三四郎』
 しかし、まあ「山月記」とか「舞姫」みたいな短編はいいけれど、「三四郎」みたいに長いのは無理があるなあ。さすがに長編を10ページに圧縮されると読んでてわけがわからない(汗)。どうせわけわからないのだったら夏目漱石は「それから」あたりにして欲しかった。

 ついでにこれも。
サイト名:トーチweb
作者名:田中圭一
作品名:Gのサムライ
 最近になって始まった田中圭一の連載。ただしこの流刑された浪人と公家の二人の童貞をめぐるお話は、個人的には趣味じゃない。あんまり下品なのはちょっと ね(一応言い訳)、個人的にはもう少し上品な下品さが漂う作品が良い なぁ(なんじゃそりゃ) 。

 せっかくなのでもういっちょトーチwebから。
サイト名:トーチweb
作者名:道草春子
作品名:「みちくさ日記」
 若干13歳でちばてつや賞を受賞しデビューするも、14歳で統合失調症により入院する作者の激動の人生寄り道日記。絵も話もなんというか何だかすごい。作中に出て来るちばてつやがずいぶんと簡単に描かれていて面白い。
 他にもトーチWebには、窓ハルカ「窓ハルカ短編マンガ集成とか佐々木充彦「SHORT/WONDER/SHORT」とか中川学「くも漫」とか、編集Fさんの好きそうなマンガが目白押しだ(ひょっとしたら編集Fさんに対する偏見かもしれない)。

 さて、それでは編集Fさん採点をお願い致します。

 

 追記:編集Fさんからは、総合得点で55点頂きました。私がかつて通っていた大学の基準では赤点ですね(泣)。

 

 
 第1回  掲載:漫画の手帖 B録14号 2014年11月15日発行 


 B録の方にもおじゃま虫に参りました。週刊少年ジャンプですら電子書籍配信される今日このごろ、皆様方に於かれましては如何お過ごしでショーか。このまま電子書籍が浸透すれば30年後には紙の書籍なんかすっかり無くなって古本屋なんざ廃業だと戦々恐々する毎日です。もっとも30年後まで自分が古本屋やっている確率は限りなく0に近いですけどネ(笑)。
 電子書籍(Webマンガ)の紹介は以前にもやっておりますが、なにせ生き馬の目を抜くようなIT業界ですから、変化が変化して変化するように変化が早いです(何言ってるの自分でも分かんない)。そういうわけでリアルタイム性が重要だよね…ということで当コラムは毎回2,3作品を簡単に紹介するという企画意図でございます。基本的にネタが尽きるか、店主が飽きるまでは続きます。
 最近の傾向としては大手出版社とか大手インターネットサービス会社の進出が目覚ましい。大手出版社では講談社モアイとか小学館裏サンデー、やわらかスピリッツとか秋田書店Championタップ!とかとか。大手インターネットサービス会社系では、”な、なんだってー”のキバヤシ編集長がやっているDeNAのマンガボックスとか、LINEやハンゲームで有名なNHN PlayArtのcomicoとかとか。雨後の竹の子の如く有象無象とウジャウジャわさわさザワザワと増殖中です。はっきり言って全部チェックするのはもはや不可能。そんなわけで紹介するwebマンガは相当偏ってます(笑)。あ、ちなみに紹介したマンガは、全て無料で読めます。

サイト名:やわらかスピリッツ
作者名:野村宗弘
作品名:うきわ
 野村宗弘の描く女性は、可愛くってしかも癒し系。お互いのうきわになって助けたい。アパートの隣同士で進む、フワフワとしたそれでいてプラトニックで焦れったい浮気のお話。

サイト名:Championタップ
作者名:ふみふみこ
作品名:さくらの園
 カワイイ絵柄でえげつない話しを描き続けるふみふみこ。そんな、ふみふみこが描く少女達の園は、歪で不条理な異空間。可愛い女の子がちんこちんこちんこと連呼してはいけません。お、お、オジサンはね、か、か、悲しいよ。ついでにちんこは空を飛びません。

サイト名:comico
作者名: 西造/世叛
作品名:遠くの日には青く
 西造(さいぞう)さんが作画、世叛(よはん)さんが原作のコンビ。同人系の人だけど、限りなくプロに近い人。本作は長編ではなく各話1,2回の短編の集まり。胸に植物が生えたメイドロボットの話「flos ex machina」とすべての生物のDNAを運ぶ星間宇宙船のお守役「プリムラ」「プリメラ」は必見。でも個人的には、白雪姫萌え〜の女王様(義母)とツンな白雪姫を描いた連作「白雪姫と女王様」が大好きw。

サイト名:モアイ
作者名:沼津マリー
作品名:インドでキャバクラ始めました(笑)
 おそらくシロート筋(もしプロだったら驚愕しちゃう)。タイトル通りにインドでキャバクラを経営しちゃうオネーちゃんの実録漫画(これが実録じゃなくて創作だったらやっぱり驚愕しちゃう)。月曜から金曜までの週5回更新で2014年9月26日現在200話まで達成。そしてまさかの単行本化(ちょっと驚愕)。
 絵は素人っぽいけど、じわじわと結構ハマれる。それにしても口元の縦線だけがやたらと気になる。あの縦線はなんだろうと長いこと悩んでいるのだけど未だに正体が何だかわからない。
 
 URLは載せにくいので、興味があれば作者名と作品名でググってください。ちなみにコラムのタイトルは、エイヴラム・デイヴィッドスンのパクリです。"そ、それじゃあ いったい だ、誰がそのハンガーを喰うんだ?”


東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮 

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