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『少女コミック 創刊号』
1968年 小学館
値段:25,000円 売切


背表紙上に印刷されたマスコット「バレエちゃん」

 

 久しぶりのお勧めコーナーの更新です。ちょっと間が空いてしまって申し訳ありません。本来月替わりの筈なんですが、なかなか余裕がなくて・・・

 今回は小学館発行「少女コミック 1968年5月創刊号」です。

 小学館は「週刊少年サンデー(1959年創刊)」に引き続き、1960年「少女サンデー(創刊号は9月号で月刊)」を発行した。しかし講談社「なかよし」「少女クラブ」、集英社「りぼん」「少女ブック」、秋田書店「ひとみ」、光文社「少女」等、すでに乱立する少女マンガ月刊誌の中でかなり苦戦したようで2年後の1962年4月号をもってあえなく廃刊となりました。

 それから6年後、満を持して(かどうかは分らないけれど・・・)「少女コミック」が創刊されます。

 表紙には当時人気絶頂のGSタイガース。執筆陣には、高橋真琴、谷ゆきこ、水野英子、北島洋子、松尾美保子、古賀新一、竹中きよし等のどちらかと言えば集英社系の定評あるメンバーです。

 内容は、口絵にタイガースのブロマイドと高橋真琴のオールカラーイラスト。漫画は、学年誌の少女向けとして人気のあった谷ゆきこの「かあさん星」の総集編、水野英子「エリの窓」(これは別冊マーガレット創刊号の再録)、バレエ物を得意とした松尾美保子の「ひとりだけのバレエ」、北島洋子「王女物語」、怪奇物には古賀新一「呪いの病室」、コメディ物には竹中きよしと当時の少女まんがとしては定番の母恋物、バレエ物、西洋物、お姫さま物、怪奇物と実にそつのないラインナップ。

 しかしながらすでに少女マンガの世界は週刊化に移行しており、月刊である「少女コミック」もまた大分苦戦を強いられたようです(その証拠にほとんど古書市場に出てきません(^^;)。

 そして2年後の1970年には、「週刊少女コミック」と「別冊少女コミック」に分離して、再スタートを切ることとなります。
(追記:その後、少女コミック誌は1969年8月に月2回刊行にとなっていたことが判明)

 ちなみに全読切りで付録無しの定価130円、発売日は4月10日頃(推定)でした。

 今回の商品の状態は文句なしの極美本です。ページ開いて写真撮るのがちょっと怖かったです(^^;

 

 

 

高橋真琴のイラストは4ページオールカラー。松尾美保子のバレエ物「ひとりだけのバレエ」。

 

学年誌で連載された谷ゆきこの母恋物「かあさん星」総集編190頁。北島洋子のお姫さま物「王女物語」。

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮