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『少年マガジン新人漫画賞・ギャグ漫画新人賞』
優秀作品集 1985年 春期・秋期
1985年 講談社
値段:春期版 20,000円  売切
       秋季版 20,000円  売切

 

 今回は『少年マガジン新人漫画賞・ギャグ漫画新人賞 優秀作品集 1985年』の春版と秋版の2冊です。

 この冊子は少年マガジン編集部が関係者(受賞者等)に配布するために作った非売品です。B5サイズの平綴じで600ページほどの分厚い装丁です。印刷は部数とかの関係か同人誌印刷を得意としたナール印刷が行っております。

 こちらが春期(第34回新人漫画賞・第8回 ギャグ漫画新人賞)のものです。発行は1985年6月20日。

 掲載された受賞作は以下の通り。

・第34回新人漫画賞
大宮直依「ワイルド・ラン」 入選
モンテ「怪盗ブラフマン」 入選
三浦建太郎「再び… REPEAT」 入選
山田真也「スーパーマンだよ」 佳作
うちやましゅうぞう「東京パラダイス」  佳作
木村光雄「おもいっきりケンタくん」 佳作
角野宣彦「泉学園野郎組」 佳作
小原英治・丸山宏「ゴールデントラックレース」 佳作
宇野比呂士「見上げてごらん夜の星を」  佳作
仮屋園浩幸「ダイヤモンド・ジョー!」 選外佳作
小久良漢「ギンガ」 選外佳作
井の頭正隆「キッド・HERO」 選外佳作
鈴木昌克「いさおくんレボリューション」選外佳作
木村達也「春の絵の具でLove Call」 選外佳作

・第8回 ギャグ漫画新人賞
鈴木健次「ハイパーファミリー すき焼きの乱」 佳作
飯田清「ナイスディから始まった」 佳作
山本英伸(久寿川なるお)「1985 アスカの変」 佳作

 この中で一番の出世漫画家といえばやはり三浦建太郎。

 デビュー作となる「再び… REPEAT」です。21世紀中盤、最終戦争により僅かに残された人間が北米大陸の地下空洞で暮らしていた。閉鎖的な環境で人口調整を行うため出産は人工母胎により行われ、男女別々に隔離されたエリアでの暮らしを余儀なくされていた。ある日、男が居住するエリアに1人の女性が入り込んでしまった…。50ページのSF作品です。絵柄的には現在と大分変わっておりますが、この時期から上手い絵描いておりました。ストーリーも完成度高いです。

 

 

 こちらが秋期(第35回新人漫画賞・第9回 ギャグ漫画新人賞)で11月28日発行です。

掲載作は

・第35回新人漫画賞
うちやましゅうぞう「ヒップホップ応援団」 佳作
宇野比呂士「寒い国から帰ってきた転校生」 佳作
小原英治「コリンズ先生気をつけて」 佳作
下栃棚冬「たてがみ吼える」 佳作
佐藤武則「貴方だけさようなら」 佳作
あー山剛昌(青山剛昌)「さりげなくルパン」 選外佳作
大越円花「バツグンに女子高生」  選外佳作
岩里ワラジ「ジョモン」 選外佳作
米本万里「くらっしゅ! ヒカル」 選外佳作
鈴木昌克「翔ing ザ スクーター」 選外佳作
三宅こずえ「ALIVE」 選外佳作
秋葉亨「絵で見る卓球上達法」 選外佳作

・第9回 ギャグ漫画新人賞
山本英伸(久寿川なるお)「セーラー服チャイサー」 入選
有至もとや「大人になりたい」 佳作

 こちらの一番の出世漫画家といえば、青山剛昌。でも青山剛昌は少年マガジンデビューではなく、少年サンデーデビューなんですね。どうやら当時の少年マガジンの編集長には評価されなかったようです。この 「さりげなくルパン」という作品も選外佳作というちょっと低めの評価でした。
  絵を見てわかるようにこの作品は「まじっく快斗」の原型のような作品です。主人公の名前は流犯快斗(るぱんかいと)、ヒロインの名前は宝睦葵子(ほうむずあおこ)となってます。

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮