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『X作戦』

東京作画会編集

1960年頃(推定) エンゼル文庫
値段:120,000円(全3巻揃い) 売切 
 2巻のみの端本 6000円  売切

 

 昭和30年代中盤をピークに、全国には約二万店(諸説あり)の貸し本屋が存在したといわれている。この貸本屋に向けて専用の貸本マンガを出版する出版社も雨後のタケノコのように乱立した。

 この『X作戦』は貸本出版というものがピークを迎えだした1960年頃(推定:貸本には基本的に奥付が無いので定価やページ数から類推)出版された。この当時大手出版のマンガ雑誌においてはSFというジャンルが形成されていたが、貸本マンガにおいては何故かほとんど見られなかった。理由は良く分からない。ただ推測するに借り手の不在というよりは書き手が不在だったのではないだろうか。

 内容的には佐野栄の表紙と口絵がすばらしい。しかし漫画全体を見回すと、どちらかというと稚拙な作品が多い。唯一、南龍二の『暗黒の魔海』は、気合の入った描写で評価できるが、何よりもあまりに破滅的思考が前面に出ており、当時の子供に受けたとは信じがたい。

 おそらく営業的にも振るわなかったのだろう。入手した4冊のすべてにはゾッキ印が押されていた。第3号の巻末で次号からは『宇宙作戦』と改題してリニューアルを行うとあり、『X作戦』が3号で終えることが伺える。『宇宙作戦』が無事発行されたかどうかは現時点で確認出来ていない。
(その後、存在を確認しました)

 全3巻セット品 120,000円 売切
 1巻 ビニカバ剥がし カバー少はげ 169P〜176Pの8枚落丁
 2巻 ビニカバ剥がし カバー少はげ
 3巻 ビニカバ剥がし カバー少はげ

 2巻のみの端本 6,000円 売切
 カバー欠(コピー添付) 巻頭口絵部分4枚8P落丁
 ハーフサイズの読者ページ 2枚落丁 大欠け 落丁部のコピー添付

 
東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮