コメント：
　おそらく昭和２０年代後期から３０年代前半に掛けて出版されたものだと思われます。著者もよく分かりません。表紙には”立津梯十”（たてつていと？）と有りますが、扉絵の署名は”波留雄．S”とあります。
　B６サイズで付録マンガのような体裁ですが、６０円という値段表記が有りますので単品で販売されたものの様です。

　表紙は多色刷り。内部は２色刷り。印刷はあまり良く無く。版ズレが見られる。

　ページ数は６０頁。さすがに章をかなり省いていて、話としても原作の半分くらい迄しか到達していません。

　構成的には、章でストーリーが分断され、アメコミ的な雰囲気を感じる。

　ライムはレモンに変更されている。おそらくライムという食べ物は一般的に知られていなかったためだと思われます。しかも生。数は２ダース。金額不明です。

備考：
　経年の割には状態よし。表紙に４cmほど裂けと内部に少シミ。

著者：小林健一

コメント：
　貸本などで活躍された小林健一の作画。１２０頁程に程よくまとめられている。

　構成的には章で分断傾向が強いが、ストーリーマンガらしさや絵としての動きは感じられる。表紙のカラー印刷などの具合はかなり良い。

　ライムのエピソードは割愛されている。

　ちなみに集英社漫画文庫は１９５８年１２月頃から５９年に掛けて毎月２冊ずつ計１４冊発刊されたようです。

　備考：小口ヤケ強め。カバー無し（元は存在した可能性有り）

著者：北島洋子

コメント：
　北島洋子は昭和３７年少女クラブ・冬の増刊号「氷の城」でデビュー。代表作は「スイートラーラ」。一時期水野英子のアシスタントを勤めていたためか、この頃の絵柄は多少影響を受けているような感じもする。

　１２５頁で構成的には良くまとまっている。ストーリーも自然な流れが作られている。

　ライムのエピソードは割愛されている。

備考：

　裏表紙折れ跡有り。最終ページ２枚はずれ。
　

著者：北島洋子

コメント：
　北島洋子２回目の「若草物語」。前作より１０年くらい経過。絵柄もエピソード解釈も若干高年齢向きにシフトしている。

　ページ数は１８０頁あるがエピソード追加よりも個別のエピソードを膨らます構成になっている。

備考：

　カバー少つかれ。重版。

著者：北島洋子

コメント：

　北島洋子３回目の「若草物語」。小学館「ぴょんぴょん」１９８８年４号〜６号に掲載された。絵柄やエピソード構成は若干低年齢向けになっている。

　１８５頁。

　ライムは塩漬け、購入金額２５セント、数は不明。

備考：
　

著者：中川佳子

コメント：
　１９８７年１月から１２月に日本アニメーションが製作し、フジテレビが放映したアニメーションのコミカライズ作品。全３巻５００頁を超えるページ数で、アニメにそって独自に加えられたエピソードやストーリーの順序構成も独自なものが有る。

　ライムは砂糖漬け。購入金額は３０セント。

備考：
　１巻カバー痛みテープ補修。

著者：高河ゆん

コメント：
　高河ゆんの商業誌デビュー作。

　この版はあとからのリメイク。表紙と口絵と中身でそれぞれキャラの絵柄が違う(^^;。もともと若草物語は次女のジョーの視点からの作風ではあるが、この高河版では、エピソード取捨やキャラクターの存在感においてジョー主体がいっそう際立っている。

　ライムのエピソードは割愛。

備考：