神保町裏通り日記  
トップページへもどる
02年
03年
1
2
3
4
5
6
6
7
8
9
7
8
9
10
10
11
12
6月29日(日)
天気(曇り)
売上(-_-)
 

 知り合いの古本屋の結婚パーティに出席していたので目録更新が遅れてしまいました。すみませんm(_ _)m
  ここんところ平日はさっぱりお客さんが来ないのだけど、週末になると大物が売れてようやく一息つけるという状況が続きます。青息吐息というやつでしょうか。そのうち窒息したりして(^^;

 今週の新着目録です。珍しいところで東洋漫画社の『少女漫画ブック 1集』が入荷しました。牧かずま・赤松セツ子コンビの初期絵柄が楽しめます。プロダクション名は”牧プロ”でもなく”童漫プロ”でもなく”牧 童漫プロ”となっております。

 

 この少女短編誌は3号まで続いたそうです。メンバーの中ではやはり牧かずまがストーリーも絵柄も手慣れていて、なかなか読ませます。連載ものです。続き読んでみたいです(^_^)

 余談になりますが、この本の見返しに貸し本屋の印が押されています。その住所に”羽幌町大字焼尻”とあったので、どこかな〜と思って調べたら、北海道の利尻島から100kmほど南下した地点にある長辺が4kmほどの小さな島でした。こんな島にも貸本屋があったんですね〜。もっとも店の名が”武田商店”ですので貸本屋というよりは、雑貨屋が兼業していたのかもしれません。

 新書の方ではみなもと太郎の案外出てこない2冊が入荷しました。とくに『さすらいのむこうきず』は、出版社が弱小だったためかほとんど出てきません。掲載紙は”別冊アサヒ芸能”でして、結構アダルトチックに遊んでおります(^_^)

 実は島根けんじが入荷したのですが、目録の写真を取り込む前に売れていきました(^^;;;;;。ここいらへんは人気絶頂のようですね。

 

6月21日(土)
天気(曇り)
売上(T_T)
 

 梅雨の晴れ間は暑いです(^^;。6月でこんなに暑いのでは、8月になったらどうなってしまうんでしょうか。

 前回矢代まさこの特集を予告したのですが、文章を書く前にあらかた売り切れてしまいましたので(^^;、申し訳ありませんが中止します。もう一度本を貯めてから再度挑戦したいと思いますm(_ _)m

 今週の新着目録は、また少女漫画ばっかりになってしまいました(^^;。メインはB6ハードカバー時代の少女漫画7冊です。このころの少女漫画単行本は、表紙の絵と中の絵のギャップが大きいのが特徴です。中の絵がしょうもないというのもありますが、表紙の絵が素晴らしすぎるのかもしれません。いずれジャケ買いが行われるようになるかもしれません(古本屋の勝手な期待です(^_^))。まずは最近注目を集める遠藤信一『花ふたたび』『別れの姉妹』です。遠藤信一に関しては、絵柄が手塚のパクリだとか、ストーリーが下手だとか、いろいろ取りざたされますが、それでもこの絵の巧さは評価しないわけにはいかないでしょう。

 

 個人的には手塚とはまた違う可愛さを持つ絵柄だと思いますし、ストーリーも他の作品と比べてそれほど見劣りするものではありません。

 次の赤松セツ子「夢みる白鳥」は、赤松セツ子初期の絵柄で、プロダクションも牧プロではなく童漫プロとなっています。得意のバレエものです。

 

 A5ソフトの方では「しらかば 3号」が入荷しました。貸本初期の少女漫画雑誌としては、なかなかよくできた短編誌です。高橋真琴『バレエ物語』は、目次では漫画となっていますが、実態はイラスト付きのバレエの歴史ウンチクものです。

  

 

 

6月14日(土)
天気(曇りのち雨)
売上(T_T)
 

 いよいよ梅雨に突入しました。古本屋泣かせの季節でございます(T_T)。

 今週の新着目録は、少女漫画ばっかりになってしまいました(^^;。新書ではレモンコミックスのいばら美喜や、りぼんマスコットコミックスの初期、若木ティーンコミックスデラックス、創美社マーガレットレインボーコミックス等等です。
 貸本は矢代まさこの”ようこシリーズ”他短編が何冊か入荷しました。本来特集を組もうと考えていたのですが、解説文章などの作成が間に合わなかったのでとりあえず目録に掲載しました。他にもいくつか貸本とCOMや睦月とみ名義掲載の雑誌などがあるのですが、今回は間に合わなかったのでそこら辺は特集のほうで掲載したいと思います。

 

6月7日(土)
天気(晴)
売上 ((^^))
 

 普段あまり漫画の出てこない市場(曜日によって傾向が違うのです)で、珍しく貸本漫画が転がっていたので死ぬ気で入れたら死んじゃうような値段で落札してしまいました(T_T)。今週の新着目録は、その涙の成果の一部です。

 一番の目玉は『花詩集 4号』です。三洋社(ガロで有名な長井勝一氏が共同で起こした出版社。しかし4号の時点では長井氏は結核で入院中で関与していない)が出版した珠玉といえる少女漫画短編誌で5号まで発行されました(6号のうわさもあり)。表紙口絵・構成などを高橋真琴が担当していました。これに山田節子(現さいとうたかを夫人)、赤松セツ子、楳図かずお等が加わり、当時としてはかなりセンスが良く、まとまりのある少女漫画短編誌に仕上がっていました。5号で潰れてしまったのは内容よりも出版社の事情だったのでしょう。この本に掲載されている楳図かずお「好きな人」、これが初出となります。その後「きらいきらい」とか改題されて何度か再掲載されますが、どれも微妙に違いがあります。初期のせりふは関西弁なんですが、その後標準語に改められます。出版年は貸本には珍しく刊記があり1962年7月とわかります。同時に収録されている楳図かずお「先生をたずねる」というインタビュー記事があります。これに写る部屋は奈良の実家時代の部屋のようです。

 二つ目の目玉は高橋真琴のバレエもの掲載の「しらかば」なんですが特集用に使うので次回送りとなりますm(_ _)m

 その他、B6ハードでは珍しい鈴原研一郎『嵐の白百合』や武田京子「街角で別れたその日から・・・」所収の『こけし No20』、案外出てこないみやはら啓一の『カジキ』も面白いところです。

 近日中に「矢代まさこ 特集」を行います。お楽しみにm(_ _)m

 

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮