神保町裏通り日記  
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10月30日(土)
天気(雨)
売上(寒)

 

 年間通して一番売上が出るはずの神田古本まつりは雨に祟られております_| ̄|○。店を開けてても寒くって。

 今週の新着目録です。週刊少女コミック一挙100冊大放出!を目論んだのですが、ちょっとやっぱり無理でした(^^;。半分の50冊処理がようやくでございましたm(_ _)m

 『週刊少女コミック』は、1968年に創刊された『少女コミック』が母体です。1970年に『週刊少女コミック』と誌名変更されます。ところが通巻表示を辿ると1965年から出版されている計算になります。最初期の『少女コミック』に関しては情報があまりはっきりせず、どんな誌面だったかもよく分りませんでした。

 今回掲載は1970年代前半です。70年代初頭は他の少女漫画雑誌と同じく、テレビ連動の企画が結構見受けられます。少コミでは比較的魔法少女物が多かったようです。「魔女はホットなお年頃」を始め

 

  

 部数を大きく伸ばしだしたのは、萩尾望都「トーマの心臓」、竹宮恵子「ファラオの墓」、楳図かずお「洗礼」などのヒットが貢献したようです。

 しかし楳図かずおの絵は、新書や文庫サイズではたいして怖くもないのですが、カラーで雑誌サイズで見ると凄く怖いです(^^;

 ちょっと珍しい読切り作品としては…

 

 1973年10月21日号掲載、矢代まさこ「加藤くんの帽子」。1974年7月14日号掲載、飛鳥幸子「わが名はネーレイド」。

 1975年6月1日号掲載、西谷祥子「2人のブギタイム」。

 

 1974年10月6日号掲載、小山ゆう「ひまわりの日々」。1975年4月20日号掲載、粕谷紀子「夜明け」。粕谷紀子はこれがデビュー作で、この作品は「洗礼」が落ちたときの代原として掲載されました。

 来週の11月3日と4日は、所用のため臨時休業させて頂きます。一応「花とゆめ」をアップする予定ですが、二日も営業休むとちょっと危ないかも知れません(^^;

 

 

10月23日(土)
天気(薄曇)
売上(薄日さす)

 

 えー雑誌の方は外注にだしたので次回辺りから大量に目録アップが出来そうな予感です。しかして写真撮りの方がが間に合わないかも知れないです(^^;。でもまあ年末に向けて頑張らなくっちゃ(^_^)

 今週の新着目録です。先週に引き続き別冊マーガレットです。

 今回の単行本未収録は…

 

 左が別冊マーガレット1971年1月号掲載、西谷祥子「チェエリー!!」。右が1972年9月号掲載、巴里夫「あしたミチは…」。

 

 左が別冊マーガレット1972年6月号掲載巴里夫「わかってないなあ」。右が1968年4月号掲載、矢代まさこ「アミーのパチンコ」。

 こちらは単行本未収録ではありませんが、表現上の問題で復刻不可能となっている1968年4月号掲載美内すずえ「パンドラの秘密 前編」です。

 

 雑誌以外はまず、サイン本が2冊。大戦中の満州を描いた竹宮恵子「紅にほふ」全3巻。全3巻にサイン入です。右が和田慎二のほのぼのメルヘン「クマさんの四季」。サインはデフォルトですが、帯付です。

 

 今週の店主のお薦め2冊です。両者共通するのはどちらも貧乏ネタということです(^_^)。

 左は川猫めぐみ(しまねこめぐみ)「 星野原紙芝居」。四畳半フォークソング的な貧乏ネタで、劇画雑誌の雄・北冬書房『夜行』なんかでも活躍してました。古川益三が「赤色エレジー」描いたみたいな作風です(^^;。版元が吾妻ひでお本で有名な虎馬書房というのもなんだかわけ分らなくて面白いです。

 右が「アブナーズ」で有名な、いくたまきのデビュー単行本「貧民通信」です。この作品を知っている人には”キャベツの行進”というだけで通用します。何のことか分らない人は、生玉荘の古代の間 をご覧下さい。
  ”貧乏はSFだ!”という時代を鋭く穿つ名言を作った本でもあります。

 来週は「少女コミック」一挙100冊大放出!の予定ですが、ひょっとしてくじけて50冊くらいかも知れません(^^;

 

10月16日(土)
天気(薄曇)
売上(寒)

 

 

 なんだか急に寒くなりまして、風邪を引きかけそうになったり治ったりと体調の方は忙しいけど、お店はヒマです(T_T)。そろそろ店の半分を占有してしまった漫画雑誌の処理を進めようと画策中です。でも年内には片づかないだろうな(^^;

 今週の新着目録です。先週の予告通り西谷祥子特集です。ついでに巴里夫の単行本未収録もあります。1970年代前半の別マは、単行本未収録の山ですね。

 

 

 左が別冊マーガレット1970年1月号掲載「こんど生まれてくるときは」。右が1971年5月号&6月号「クラスリングは恋してる」総集編。

 

 左が別冊マーガレット1971年7月号掲載「おしゃれしませんか」。右が1971年7月号掲載「愛しているから」。

 別冊マーガレット1972年1月号掲載「喪服のにあうエレクトラ」コメディタッチの傑作です。

 お次は巴里夫の単行本未収録。

 

 左が別冊マーガレット1971年4月号掲載「ホッペタソング」。右が1971年8月号掲載「思いやりはノーサンキュー」。

 別冊マーガレット1971年11月号掲載「もういちど握手を」。

 その他ちょっと変わったものの紹介。

 単行本未収録ではありませんが、美内すずえの傑作として名高い「ひばり鳴く朝」。

 少女漫画の題材としては珍しい国際スパイもの、浦野千賀子「さすらいのカレン」。

 

 左は河あきらの初期のSF物、「ありがとうエス」。右が1969年12月号掲載、木内千鶴子「アテンションプリーズ」。テレビドラマ「アテンションプリーズ」は1970年8月放映ですが、この漫画との関連性はよく分りません(^^;

 今週は画像が多かったなぁ。

 

10月9日(土)
天気(暴風雨)
売上(嵐)

 

 

 台風直撃(T_T)

 今週の新着目録です。デラックスマーガレットがうまいこと発掘できました。今週はマーガレット系列と山田美根子です。先週と違って今回はかなり状態の良い美本ぞろいです。

 

 デラックスマーガレット1968年冬の号です。まだ通巻3号目です。西谷祥子単行本未収録「ぎんなんの涙」が読めます。しかもかなりの美本状態です。

 

 左がデラックスマーガレット1971年秋の号掲載、鈴木光明「見えない宝石」。右が翌72年冬の号掲載、「白い旋律」です。「白い旋律」の方は、鈴木光明の最後の漫画作品となります。ちなみにどちらも単行本未収録です。

 鈴木光明は、別冊マーガレットの少女漫画スクールの主任審査員を担当し、若手まんが家と「三日月会」という漫画研究会の主催もしておりました。ここで育成された若手たちが、別冊マーガレットやデラックスマーガレットなどにかなり起用されておりました。


 こちらが三日月会発行の同人誌「三日月怪」です。いま見るとそうそうたるメンバーです。

 

 左がデラックスマーガレット1973年夏の号掲載、巴里夫「タテ・ヨコ・ななめ」単行本未収録。右が1973年秋の号掲載、魔夜峰央「見知らぬ訪問者」デビュー作。以前「やさしい悪魔」をデビュー作だと紹介してしまいましたが、申し訳ありません、間違いでしたm(_ _)m。

 

 先週も紹介しましたが、山田ミネコも常連組でした。左は1973年夏の号掲載、山田ミネコ「星のこわれる音」です。右はヒロ書房版書き下ろし「星のこわれる音」です。同名タイトルですがヒロ書房版は148ページでして、マーガレットに掲載する際にコマ割りを含め全てのページが書き直されています。マーガレット版は90ページでした。

 来週は西谷祥子の特集をする予定です。単行本から、単行本未収録まで一挙放出予定です(時間があれば(^^;)。

 

 

10月2日(土)
天気(晴)
売上_| ̄|○

 

 

 今週も_| ̄|○マーク更新です。いやもう店の前を閑古鳥が行列つくって並んでます(^^;。

 今週は一心会大市という業者市がありました。あまり漫画とかの出品はなかったので、どうでもいいやと思っていたのですが、寸前になって週刊マーガレットの束を落札してしまいました。もう雑誌を買うのは控えようと思ってたのに(^^;。

 今週の新着目録です。デラックスマーガレットをもう少し入力するつもりだったのですが、奥の方の山に埋もれてしまったようで結局3冊しか出てきませんでした。そんなわけで今週はりぼんデラックスとデラックスマーガレットと先週の続きの週刊マーガレットです。

 りぼんデラックスはぶ〜けの全身となる雑誌で、1975年に創刊されました。A5サイズ少女漫画雑誌のハシリになったものでえす。

 

 刊行ペースは季刊で初期の表紙は一帖ゆかりが多いです。内容はりぼん本誌のヒット作の再編集と新人育成用とい雰囲気でした。内田善美のカラー扉とか水樹和佳の単行本未収録とかが楽しめる頃です。

 

 デラックスマーガレットの創刊は1967年の夏頃です。当初はこちらも季刊でした。約10年ほど高橋真琴が表紙を担当していました。

 

 

 初期のデラックスマーガレットでは、西谷祥子や山田ミネコ、いまいかおる等が活躍。これは山田ミネコとしては珍しい単行本未収録「アフリカの魂」

 その他週刊少女マーガレットから2点紹介。

 

 左は週刊雑誌では珍しいオール4色カラーでの絵物語、高橋真琴「かなしみの真珠」。右が丘けい子「悪魔にメスを!」。タイトルがホラーものみたいですが、悪魔というのは腫瘍の事を意味していて、れっきとした医療マンガです。看護婦ものを除けば、少女マンガでは最初の医療マンガも知れません。ひょっとするとマンガ全体で最初に医療をテーマに扱ったマンガかも知れません。

 

 

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮