神保町裏通り日記  
トップページへもどる
02年
03年
04年
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
12

 

12月25日(土)

 

 昨日の金曜日にクリスマス特選市というちょっと規模の大きな業者市がありました。えーそこで初めて7桁の金額の入札しちゃいました(^^;。どーいうものかというと「喜能会之故真通」とか「色道十二番」とかで、状態美なら海外の美術館行きのレベルのものです。


大きく載せると差し障りあるのでこんなもので(^^;

 まあ、そんなことしていた反動か風邪ひいて熱が出ております(T_T)。半分もうろうと目録作業していたら、すっかりアップが遅くなってしまいました。

 そんなわけで今年最後の新着目録です。

 まず貸本は一点。一晃社の「宇宙作戦」です。以前「X作戦」を掲載した際に、刊行不明と紹介したものです。出版社はエンゼル文庫から一晃社に移っていますが、同じ東京作画会発行になっております。

 表紙はお馴染みの佐野栄。巻頭も南竜二で、前回の「X作戦」よりは多少SF色が強くなっています。

 雑誌の方は1958年〜1960年代のもの各種です。

 

 まずは「少女クラブ1957年1月号」巻頭は当然のごとく手塚治虫「火の鳥」。これはギリシャ編です。ほかにも東浦美津夫「キノコちゃん」とか、カットだけですが水野英子の最初期の絵柄もみられます。

 

 おつぎは集英社「少女ブック 1960年1月号」。巻頭は、当時人気絶頂のわたなべまさこ「白馬の少女」。他には横山光輝「四枚の女王」、石森章太郎「ガラスの目」などが収録されています。

 

 「りぼん」は1968年2月号、4月号、5月号の3冊です。これも当時大人気だった北島洋子「スイートラーラ」、他巴里夫「5年ひばり組」、牧美也子「銀のかげろう」などが収録。おまけに弓月光のデビュー作「ジェムと10億ポンド」も。

 

 

 少女フレンドは1965年8月3日(31)号です。ちばてつや「アリンコの歌」新連載の号です。他に古書的に人気絶頂の細川知栄子「東京シンデレラ」、ちょっと珍しい東浦美津夫のミステリー作品「石の顔」なども収録。

 新書の方は西谷祥子11作品オンパレード。マーガレットやセブンティーンの初期ビニカバ帯付もあります。この頃のビニカバはすでに収縮し始めコレクター泣かせになっておりますが、今回は一部を除きとても良い状態の物が多いです。

 

 

 本年も残りわずかです。皆様良いお年をお迎え下さいm(_ _)m

 

 

12月18日(土)
天気(晴)
売上(T_T)(T_T)

 

 先週に引き続きダメダメっす。世の中どうしちゃったんでしょうか。

 今週の新着目録です。

 貸本は久しぶりの赤松セツ子が2冊。

 

 男性向けは諸星大二郎3冊。どれも初版です。

 

 女性向けは樹村みのり。

 

 プレミアムには「電光オズマ」と「マッハGoGoGo]です。でもどちらも端本なのがちょっと悲しいです。

 

 雑誌の方は1971年のマーガレットが40冊ほどです。この頃のマーガレットは、丘けい子、忠津陽子、大島弓子、西谷祥子等の単行本未収録が目白押しです。

 

 

 次回は本年最後の目録となります。1960年代の少女マンガ雑誌とSF系貸本を予定しています。

 

 

12月11日(土)
天気(晴)
売上(T_T)(T_T)

 

 ええともう全然ダメ_| ̄|○

 という話題は置いといて、今週の新着目録です。

 貸本には三田京子の最高傑作「怪談 聖女もなりざ」が入荷しました。

 

 「敵は光ヶ丘」だそうです。個人的に光ヶ丘に恨みでもあったのでしょうか(^^;

 お次は、牧かずま関連で2冊。中井紀子「あの星この星」と牧のり子「ばら色の妖精」です。

 まず「ばら色の妖精」ですが、背には”牧のり子”となっておりますが、内部の扉には”中井広美”と記載されております。100%の確証が掴めておりませんが、牧かずまの本名は”中井広美”だという説があります。また以前目録に掲載した「母波子波」の原作が”中井のり子”名義であった事と絵柄の雰囲気を考えると、”中井紀子”、”牧のり子”は共に赤松セツ子の旧ペンネームの可能性があります。まあ断言は出来ませんが、今後の研究が待たれるところです。

 雑誌の方は「別冊りぼん」とLaLaです。

 

 グループサウンズの口絵が1枚切り取られていますが、他の状態は極美にちかいです。もりたじゅんのデビュー作「マイ・エンゼル」掲載です。

 

 LaLaの創刊は1976年9月号で当初は隔月刊でスタートしました。連載陣はほぼ「花とゆめ」と同じメンバーです。山田ミネコ「ハルマゲドンシリーズ」や大島弓子「綿の国星」などを生み出す母体となり、男性読者の比率も高かった雑誌です。当時コンピューター系大学研究室のワークステーションの脇にはLaLaが標準装備されていたという冗談がありました。

 

 今回の見所は、山田ミネコ単行本未収録1978年5月号掲載「赤ずきんちゃん」「ヤケクソ」。巴里夫の最後の雑誌仕事(毎日小学生新聞での連載を除く)で単行本未収録「オホーツクの狐」です。

 来週はマーガレット。川崎苑子の単行本未収録も出します。

 

 

12月4日(土)
天気(曇)
売上(T_T)

 

 師走に突入しました。通販は(^_^)ですが、店売りは(T_T)です。年末商戦に向けて頑張らなきゃあ。

 今月1日に発行された講談社「なかよし」がちょうど創刊50周年目となりました。漫画雑誌で50年を迎えたのは「なかよし」が初めてではないでしょうか。

 というわけで講談社様まことにおめでとうございますm(_ _)m

 そんなわけで今週の新着目録です。ここで「なかよし」創刊号でも出てくれば面白いのですが、さすがにそこまでの在庫はありません。かわりに創刊4周年目の1959年1月号です。表紙には創刊5周年、創業50周年と書かれておりますが、これは数え年みたいなもんでしょうか?

 

 

 今月号の「なかよし」は、486頁、定価440円、付録がポーチ、マニキュア、イヤリング他全6点。1959年の「なかよし」は、266頁、定価150円、付録がてさげ袋、ブローチ、付録漫画他全7点。46年の歳月を考えると意外に値段は上がっていません。

 来年の9月には「りぼん」が創刊50周年を迎えます。少女漫画雑誌は息が長いです。

 他に雑誌の方は週刊少女コミックです。今回は1976年前半が主体です。このころは竹宮恵子の「ファラオの墓」が連載を終了し、後に大ブレークする「風と木の詩」が始まり、また別冊少女コミックで掲載された「ポーの一族」がやはりブレークしていた頃で少女コミックが部数を大きく伸ばし始めた時期です。

 

 

 他に見所は睦月とみ(矢代まさこ)の単行本未収録「ふきんけ小屋の酒倉先生」や飛鳥幸子「ボクとピンクバニー」。

 貸本は今回1冊だけ。芳谷圭児「星から来た乙女」。器用さが災いしてか代表作が作れませんでしたが、水準は高く、結構読ませます。

 新書少女マンガでは田中みつえ「えび天いか天愛して〜ん」全2巻です。掲載は少女コミックでちょうど「庖丁人味平」が流行っていた頃です。まあ味平の少女マンガ版みたいな作品です。しかしながら海老のおどり天ぷらという揚げた後も海老が生きている状態という技は、味平をも凌駕する恐ろしい技だと思います(^^;

 最後に翠楊社グランドコミックス3冊です。

 

 特に説明は不要でしょう(^^;

 来週は月曜倶楽部の目録アップなどがあるので、新着の方は内容が未定です。

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮