神保町裏通り日記  
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5月28日(土)
天気(晴)
売上
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○

 

 う〜ん、うなだれマークが消えない(T_T)。

 今週の新着目録です。

 花とゆめは1978年代。和田慎二は「スケバン刑事」を完結(その後復活)させ、次の長編「ピグマリオ」がスタート。山岸涼子は「妖精王」を月1連載。「ガラスの仮面」は相変わらずで、三原順んp「はみだしっ子」は絶好調。いわゆる中堅どころが絶好調の時代でした。そんななか80年代を担う若手が台頭してくるのもこの頃です。倉持知子、みかみなち、高口里純、めるへんめーか、猫十字社、魔夜峰央、酒井美羽、愛田真夕美等々。

 

 まずは適当に順不同で。左がこやのかずこ「ガタガタファミリー」なぜかわずか5回で連載終了。設定が上手くいかなかったんでしょうか? 右が後に爆発的な人気を呼ぶパタリロシリーズの第1作「美少年殺し」。最初は連載ではなく単発の読切りでした。このこのパタリロシリーズで男の読者が倍増したことは間違いないでしょう。未だに連載が続くロングセラー漫画の一つです。

 

 左がこの年デビューの猫十字社「小さなお茶会」。比較的息が長く続き、未だにファンの多い作品です。右は高口里純「ゲシュタポ非常線」(デビュー作の号がちょっと行方不明(^^;)。どちらかといえば角川に移ってから爆発的に売れ出した人ではあります。

 

 左は愛田真夕美のデビュー作「はっぴい・えんどストーリー」。絵柄がまだ普通の少女漫画しております。右は忠津陽子最後の漫画作品「エルベの王冠」。単行本も1巻だけ出て未完のまま。ちょっともったいない作品でした。

 新刊取り扱いで3冊。忠津陽子の単行本未収録を含む作品集がさわらび本工房から発刊されました。

 

 忠津陽子ファンの方には感涙物だと思います〜。

 最後におなじさわらび本工房からもう1冊。

 未だ根強いファンの多い佐伯俊男画集です。基本的に今までの画集に未収録の作品を集めた物です。こちらも是非どうぞ〜。

 

 

 

5月21日(土)
天気(晴)
売上
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○

 

 通販は好調なんですが店売りは絶不調(T_T)。ここまで悪いと店売り考えないといかんな〜。内職でもしようかしら(^^;

 今週の新着目録です。雑誌は先々週の1975年マーガレットの残り分と古めの雑誌付録が主体です。

 1975年のマーガレットは、とうに連載が終了した「ベルサイユのばら」が宝塚で大ブレークしている頃です。

 

 オスカルのポスターやピンナップや宝塚関連の読み物やマンガや読者プレゼントがひっきりなしでした。

 古書的に面白そうなのは、単行本未収録の忠津陽子「どっちがどっち!?」や単行本未収録ではありませんが、最近TV化されたり小沢花音でリメイクされたりしている「アタックNo.1」の後日談『新アタックNo.1』あたり。小沢花音の方も『新』ですが、こちらの旧作『新』(ややこしい)は、鮎原こずえの実業団での活躍が描かれています。

 

 付録の方はりぼんカラーシリーズの初期ナンバーが4冊。

 

 

 左上の竹本みつる「ふたりの花物語」はりぼんカラーブックスとなっていますが、これがりぼんカラーシリーズの第1作となります。右上がシリーズ6伊藤章夫「花嫁さんばんざい」、左下シリーズ9芳谷圭児「お母さんの骨をもらって歩けた」、シリーズ12保谷よしぞう「銀のカンテラ」。

 おつぎは当店定番の谷川一彦。

 

 昭和30年から32年にかけての物ですが、やはり絵のうまさが光ります。

 お次も定番牧かずま(^^;

 

 右は少女ブック1957年12月号付録「青空娘」。源氏鶏太:原作で監督:増村保造、主演:若尾文子により映画化もされました。もともとは明星に小説が連載されラジオ東京で放送劇として放送された物のコミカライズです。確定は出来ませんが、年代的にこれが牧かずまの雑誌連載最初の作品と思われます。
 余談ですが、池川伸治はこの頃牧かずまのアシスタントをしておりました。

 

 

5月14日(土)
天気(曇)
売上
_| ̄|○2乗

 

 妙に薄ら寒い日が続きます。売上げの方はもっと寒いですけど(^^;

 今週の新着目録です。雑誌の方は、1977年「花とゆめ」本誌全24冊と増刊3冊です。雑誌以外は久しぶりにまともに貸本が入力できました。短編誌が多いですが楳図が2冊あります。

 まずは「花とゆめ」。「スケバン刑事」と「ガラスの仮面」が全盛の時代です。古書的には、こやのかずこと神坂智子あたりが注目です。

 

 「新・あいらぶ湯」は、単行本として「あいらぶ湯傑作選」出ておりますが、全14話のうち約半数が未収録となっております。他に増刊の読切りも未収録です。

 

 神坂智子も連載の「絵美子かぞえ唄」を始め未収録作品が多い年代です。

 

 他作家も西谷祥子「マアくんは…」、水野英子・北島洋子合作の「黒真珠」とか、山岸涼子の数少ない未収録作品「プペ・シモーヌ」もあります。

 貸本の方は毎度おなじみ赤mつせつこの他は、オオトモヨシヤスと最近ごく一部だけで話題(笑)のせきしろが入荷。

 中村書店末期(中村惣次郎名義)の出版でマリちゃんを主人公とした短編を集めたシリーズです。一応第3集辺りまでは刊行されたようです。

 こちら20年代末期から30年代頭まで瞬間的に金園社や金の星社あたりで活躍した”せきしろ”です。ちょっと古いタッチながら、なかなか達者な作画です。

 少女漫画家を目指すくるみちゃんを主人公とした漫画ですが、とにかくネームの量がすさまじいです(^^;

 お次は三洋社の「花詩集第5集」です。6集も刊行されたという噂がありますが、とりあえず確認できているのは5集までです。この刊行近辺で三洋社は倒産致します。

 

 この短編詩は表紙と口絵を高橋真琴が担当しております。主筆には楳図かずおがいて、この号にも「南海の少女 第1回」が掲載されています。

 比較的長めの連載を構想していたようなのですが、廃刊のあおりで未完となりました。2回目の原稿は書かれたらしいのですが、掲載に関しては不明の作品です。

 もうひとつ楳図かずお。

 こちらの「偶然という名のツミキ」は後に「偶然を呼ぶ手紙」にリメイクされる作品です。

 

 泉15号です。表紙は江川みさお。巻頭はわたなべまさこ。若木の代表格短編誌です。

 もう一つの代表格が「ゆめ」。

 刊行当初の4号で、表紙を内藤ルネが担当している珍しい物です。総ページ数は192ページです。この雑誌が発行された昭和35年頃は、すでに貸本もピークを過ぎていた頃で、その分出版社刊の競争も激しかったようです。借りる読者側も同じ料金を払うならばなるべくページ数が多い物を借りようとする傾向があったのか、ページ数を無理矢理多く見せようとする、涙ぐましい努力がありました。
 今では当たり前になった表紙を1ペ−ジとする数え方(これにより見返し紙(遊び紙)がない場合本文は3ページ目から始まる)、さらには先に裏表紙裏(今でいう表紙3)と裏表紙を数えるやり方(本文は5ページ目から始まる)によって見かけ上のページ数を増やしたり。

 上の画像のように作品中にいきなり半裁ページを挿入して16ページ分の紙で32ページ増やしたりと、いじましいような努力がされています(^^;。考えようによっては読み手側をなめてますが、まあそういう時代だったんでしょう。

 来週はマーガレットを少し。月曜倶楽部の目録準備があるので、あまり下図は載せられない予定です。

 

 

5月7日(土)
天気(曇)
売上( ̄▽ ̄;

 

 5月の3,4,5日とお休みをいただいて、実家の静岡に帰省してきました。いつもならせっせとセドリに行くんですが、今年はなんだか気合いが入らずゴロゴロしてるだけでした〜。

 今週の新着目録です。今週は1975年週刊マーガレット前半とその他色々です。

 週刊マーガレットは、「エースをねらえ」が終わって「7つの黄金郷」が始まった辺り、もしくは「あのねミミちゃん」が終わって「タンポポとりでにあつまれ」が始まった辺りです。お勧めは有吉京子の単行本未収録作品「3時だよ!せんとう開始」とか、意外に意外と人気があった「蝶よ美しく舞え」とかとかです。

 

細かいところで忠津陽子「化石の森の伝説」とか、のがみけい「春はどこから」とか

 

 変わったところで吉沢やすみ「わたしのクロベエ」とか永井豪「ドキドキどしん!」とかとか。

 

 単行本の方は、貸本か貸本じゃないか微妙な時代の新書から

 

 みやわき心太郎「青春オタンコナス」、下元克巳「番長一匹」。どちらも青春してます。

 

 左が沼田清の犬勘助シリーズ「地下ゲーム」、右がサンカで有名な三角寛が原作の山窩文学漫画全集の1「瞽女姫お美代」。山窩文学漫画全集といっても2巻までしか出ませんでした(^^;

 来週は1977年の「花とゆめ」を予定しております。余裕があれば貸本もちょっとアップしたいと思います。

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮