神保町裏通り日記  
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8月27日(土)
天気(曇)
売上_| ̄|○

 

 

 台風一過ですが、皆様の地域は如何だったでしょうか。9月になると台風の上陸も増えてくるのが通年ですが、今年はどんなもんでしょうか。また立て看板が飛ぶような事態が・・・。
 10月にかけて引っ越しを敢行することとなりました、引っ越しっていっても本当に近所なんですが。店舗向かって左に10メートル、高さ方向に6メートルほど移動するだけです。詳細決まりましたら、またご連絡します。

 今週の新着目録です。今週もまた手抜きですm(_ _)m

 雑誌の方はまず、りぼん1965年春休みまんが大増刊号。

 

 

 わたなべまさこの表紙と扉絵が美しい一冊です。つのだじろうとか芳谷圭児とか珍しいメンバーもおります。

 他は1973年から75年のりぼんです。この時期の個人的お勧めは久木田律子です。

 

 つい最近知ったのですが、久木田律子は、「遙かなる甲子園」や「天上の弦」などで有名な山本おさむと結婚され、2002年5月に亡くなられたようです。長く闘病されていたようで、1970年代以降、作品を見かけなかったのは、そのような理由からだったようです。弱者に暖かいまなざしを向ける独特の作風で、いまでも根強い人気があります。遅くらばせながら、ご冥福をお祈りいたします。

 他にお勧めは、おおやちきの唯一の単行本未収録「回転木馬」、と作品数が膨大で単行本未収録も数多い西谷祥子「3月・花のころ」

 

 貸本の方には

 

 東京漫画出版バンビブックの細野みち子「母ときた道」です。昭和37年1月21日の日付が最終コマに記載されていますので、37年2月ころの出版と思われます。扉には”細野迪子”と記載。

 

 他には、巴里夫の戦記物をまとめた「赤いリュックサック」と2巻のみですが飛鳥幸子の「ガラスの靴」が入荷しました。

 今週はこれまで〜(^_^)/~~~

 

 

8月20日(土)
天気(熱)
売上( ̄▽ ̄;

 

 お盆をすぎて暑さ一層厳しくなりました。もう焦げちゃいそう_| ̄|○

 水曜日まで店舗お休みにしていた都合で、目録の方もほとんど点数が入れられませんでしたm(_ _)m。そんなわけで今週の新着目録です。

 少女雑誌は一冊だけ1960年1月号講談社「少女クラブです。

 

 

 この月は、細川知栄子「母の名よべば」、東浦美津夫「夕月の山びこ」、水野英子「星のたてごと」と3本の新連載がスタート。非常に良い時期です。

 もう一つアダルト雑誌には、伝説のロリコン作家蛭児神建が編集長をやっていた「PETITパンドラ」全12冊です。


 正確には雑誌コードが取られていないためムックに分類されます。刊行間隔もかなりバラバラで当初季刊ペースの発行が途中で隔月となり最終巻は半年もの間が空きました。
 1号:1984年 9月 表紙:新田真子
 2号:1985年 1月 表紙:新田真子
 3号:1985年 4月 表紙:新田真子
 4号:1985年 7月 表紙:新田真子
 5号:1985年12月 表紙:新田真子
 6号:1986年 4月 表紙:新田真子
 7号:1986年 6月 表紙:新田真子
 8号:1986年 8月 表紙:新田真子
 9号:1986年10月 表紙:新田真子
10号:1987年 2月 表紙:新田真子
11号:1987年 4月 表紙:サーガ・ミオノ
12号:1987年10月 表紙:サーガ・ミオノ
 こだわりの編集と云うよりも趣味の編集に近い内容で、やっぱり続けるのはしんどかろうという感じでした。編集も趣味ならば描いてる作家陣も思いっきり趣味に走っていて、内容的には今見るととっても新鮮な感じがします。

 男性向けには二つ。

 

 酪農問題を考える菅原雅雪の名作「牛のおっぱい」とアニメにもなった池田多恵子「とんでブーリン」の元ネタである森真理「な〜んとなくブーリン」。アニメはそれなりに受けたけど、元ネタの「な〜んとなくブーリン」は意外と不遇だった。

 女性向けは僅か一つm(_ _)m

 「キャンディ・キャンディ」新書版全9巻が2セット。


 上のセットは初期版の文字黒で、9巻の初版には完結記念のピンナップが付属されておりました(今回のセットは欠)。
 ちなみにキャンディキャンディは装丁のちょっとした違いを含めると全部で7種類が刊行されました。
1)講談社新書版 背タイトル文字黒 全9巻(9巻初版のみピンナップ)
2)講談社新書版 背タイトル文字赤 全9巻
3)講談社新書版 新装版
4)講談社KCDX愛蔵版 B5横長箱付 全2巻
5)講談社ハードカバー版 全5巻
6)中央公論社愛蔵版 A5 全2巻
7)中央公論社文庫版 全6巻
プレミアムに関してはやはり初期新書版の初版はつきますが、人気に関しては読めればいいというお客さんが多いので、意外と種類による人気には差がありません。装丁がきれいなので講談社の愛蔵版全2巻を探すお客様も居ますが、なにぶん横長というのが読みにくいのと、紙質が悪いので難もあります。お勧めはやはり新書版か、大きい割には場所を取らない中央公論社愛蔵版全2巻です。

 今週は最後に「宇宙の傑作機No.8:ヴォストーク宇宙船」です。

 資料が少ない中、よくぞここまで執筆されました。苦労が忍ばれる1冊です。部数少なめなのでお早めにどうぞ。

 

 

 

8月13日(土)
天気(曇のち雨)
売上_| ̄|○

 

 久しぶりのうなだれマーク。もうお盆に入っちゃったからお客さんも来ないデスね〜。

 今週の木曜日に牧かずま・赤松セツ子ご夫妻のご自宅に訪問しにまいりました。
 場所は首都圏から電車で1時間ほど乗って、その後タクシーで10分ほど。
 お住まいは自身のマンガにでも出てきそうなちょっとお洒落な建物でした。

 お二方ともお元気な様子で、牧かずま氏はクルマでのスケッチ旅行、赤松セツ子氏は水墨画の教室を開いたりと忙しい毎日を送っている様子でした。
 漫画を描かれていたのはもう30年以上前になるので、あまり細かいことは覚えていらっしゃらないようでしたが、それでも幾つか興味深いお話を伺えました。詳細はいずれ「貸本マンガ史研究」のほうで書く予定ですが、とりあえずさわりだけでも今回こちらでご紹介いたします。

牧かずま氏プロフィール
本名:中井広良
昭和3年7月生まれ 山梨県出身
昭和20年代中盤、子供向けに絵画教室を開く。
20年代末期から30年代頭まで白土三平等と共に紙芝居の制作にたずさる。
31年頃から貸本マンガや雑誌にマンガを発表する。
昭和45年頃より児童向け文具などのキャラクタデザインを行う。

赤松セツ子氏プロフィール
本名:中井節子(旧姓:赤松節子)
昭和12年生まれ 東京都出身
昭和31年?頃、絵の仕事を探していたところ長井勝一氏から牧かずまを紹介される。
以後、牧かずまの元でアシスタントを続け自身の作品も発表。
昭和36年頃、牧かずま氏と結婚。

 店主は、中井紀子というペンネームは赤松セツ子の別名義(もしくは本名)だと思っていたのですが、実は”中井広美”、”中井紀子”、”牧のり子”などは牧かずま氏の別名義であることが判明しました。他に白土三平氏との交流などで興味深い話を伺えましたが、それはまた別な機会に発表したいと思います。

 ずいぶん前振りが長くなりましたが、今週の新着目録です。

 雑誌の方は1964年から70年までの週刊マーガレットをばらばらと31冊。目玉はとりあえずこの2冊。

 

 マーガレット1964年6月21日号掲載、松本あきら・牧美也子合作「ブルーマーガレット」。マーガレット1967年1月22日号掲載、あすなひろし「拝啓ジュリーです!」。どちらも単行本未収録。

 

 ナニゲに珍しい高橋真琴のホラーもの「のろわれた花嫁」、ホラーついでに西たけろう「墓場からの電話」。

 

 敗戦記念日近くなので戦争物をご紹介。ユダヤ人収容所を扱った「蝶はここには住めない!」と大島弓子の単行本未収録「戦争は終わった」。

 

 他の代表的作家の単行本未収録。西谷祥子の読切り「リルのあこがれ」、連載ものは珍しい矢代まさこの「とびだせ!三匹」。

 今週は夏バテのせいか、文章に気合い入っておりません_| ̄|○。

 雑誌以外には、まずりぼんカラーシリーズ。

 

 古書では人気絶頂の巴里夫「チビとノッポの物語」と竹本みつる「ヒヤシンスの花嫁」。

 

 左は貸本再末期のひまわりブックス472(確認されている最後は474番)おおうち初実「ふだん着の太陽」。刊期は不明ですが、おそらく1969年末か70年頭ころと推定。おおうち初実は、ちばてつやアシスタントのようで、ちばてつやの線を繊細にしたようなタッチで結構実力派なのですが、残念ながら単行本に関しては今のところこの1冊しか確認しておりません。
 右は坂口尚のオリジナルもので一番レア(原作ものの絵本は除く)だと思われる「無限風船」。短編アニメーションにでも出来そうな感じの絵本です。

 

 最後は風俗関連でこの2冊。コメントは省略(^^;

 明日はコミケに行って、その後実家に帰省します。15日から17日までお店の方はお休みいたしますm(_ _)m

 

 

8月6日(土)
天気(暑い!)
売上(^_^)

 

 脳ミソうだるような暑さです〜。店主の脳ミソが茹だっちゃったついでに、サーバーまでダウンしてお客様には大変ご迷惑をおかけしましたm(_ _)m。

 今月1日に発売されたりぼん9月号で、りぼんは創刊50周年を迎えました。集英社様、まことにおめでとうございますm(_ _)m。

 しかしながら久しぶりに幼年誌を購入したのですが、キャラ見分けつきません_| ̄|○。ジェネレーションギャップか(^^;

 とまあそういうわけで、今週の新着目録です。店主やっぱり夏バテです(T_T)。すいません量が少なくて。

 貸本は「泉14」だけ。

 

 

 「泉」最後のハードカバーです。わたなべまさこも赤松セツ子も絵柄が初期タイプです。

 お次はガロ系だけど女性向きか?

 津野裕子のデビュー単行本「デリシャス」。精緻な絵で幻想的な作風だけど、登場人物はどれもいじらしいほど可愛い。店主は結構お気に入りだったりする。

 雑誌の方は1978年〜79年頭の週刊少女コミック。創刊10周年で、萩尾望都「スターレッド」が連載され、週刊だったのが月2回発行に変更された頃です。ちなみに月2回発行でも”週刊”と名乗っていた。当時は看板に偽りあるなぁ、なんて思ったりしました(現在は”週刊”とは付いていません)。

 

 左が1968年5月の創刊号、創刊当時は月刊でした。l右が1978年5月21日号で創刊10周年にあたります。ちなみにこの号にはおそらく小学館では唯一の仕事だったと思われる、内田善美のイラストが掲載されております。

 裏側はバラに関するウンチクが掲載されております。

 

 左が再び月2回刊となった(実は1969年8月から1年ほど月2回刊港だった時期がある)、1978年9月5日号。右が当時連載されていた萩尾望都「スターレッド」。「11人いる」よりも更にSF色が強い設定に、店主はちょっとした衝撃を受けました(^^;

 来週はもちっと頑張ります。そろそろ「りぼん」をやろうかと・・・

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮