神保町裏通り日記 
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3月31日(土)
天気(雨)

 

 あいも変わらず週末になると天気が悪いですね。お客さんも雨だとこないしな〜(T_T)

 今週の新着目録です。別冊少女コミックが4冊、週刊少女コミック増刊号が2冊、他は久しぶりの同人誌。

 まずは別冊少女コミック。

 

 左は1971年7月号掲載、あしべゆうほ「セシルがぬいだ…」。あしべゆうほは前年の1970年別冊少女コミックに於いて「マドモアゼルにご用心」でデビューしておりますが、これの掲載号数は今のところまだ不明です。意外と70年代が入荷しないです。
 右は1972年2月号掲載、市川みさこ「ゆりこ先生」。これが市川みさこのデビュー作です。

 

 週刊少女コミック1978年8月25日増刊号から2作品。左は大久保くに子「冬子の部屋」。この時期何作品か描いている方ですが、その後見かけなくなりました。絵柄やストーリーなんかっ割かし好きだったんですが。右は藤田和子「小妖精」。デビュー後1年目あたりの作品です。最近はハーレクイン系でやってます。

 

 週刊少女コミック1979年2月29日増刊号(コロネット)からも2作品紹介。左は、佐々木淳子「母はやさしくほほえんで」。右は宮田陽子「私たちのレオナル!」。どちらも1977年ころのデビュー。この当時の週刊少女コミックの編集をされていた辻本吉昭氏のコラムがこちらにある。宮田陽子に関する記述が第5回と第6回に、佐々木淳子に関する記述が第8回と第9回にある。他の回も興味深い話が多いのでぜひご一読を。

 お次は久しぶりの同人誌。だいぶ今まで溜めていたのでほんの一部を処理しただけですが(^^ゞ

 

 最初はグロータリークラブ発行「アナグロ」。さわひろし(米沢嘉博)「暗黒街の帝王」他。色々とペンネーム使い分ける人が多いので、他の作者に関してはピンと来ません。岸川浩利は最近も「漫画の手帖」などで活躍中。

 

 こちらは、きよまさにんじん社発行「パセリ Vol.3」。岡崎きゃうこ(岡崎京子)「赤毛のアン」掲載。

 迷宮’80発行、さべあのま「シングル・ピジョン」。こちらは重版の方です。

 

 青工房発行のものが2点。左は主催の、にのみやあお(二宮あお)「水中花」。第2作品集です。表題作の「水中花」の原作は前掲の岸川浩利。ちなみに二宮あおは、奇人クラブに所属していたようでした。右は、あこ「とっておきの日のために…」。どちらも1980年代後半の発行ですが、ココらへんから90年代前半ころの同人誌が個人的には好きでした。今の同人作家のほうが、作画レベルなんか全然高いのですが、やはりなんというか時代の雰囲気が好きです。単に私が年取っただけなんでしょうけど(^^ゞ。

 

 九州同人の雄、アズ漫画研究会発行「あず」。9号と10号です。初期には米沢嘉博も寄稿していたことでも有名です。

 

 最後は桜家ゆうこの同人誌が11冊。97年から2001年頃までものです。

 来週も同人誌続きます。

 

 

2012年
3月24日(土)
天気(雨のち曇)

 

 

 相変わらず週末になると天気が悪いです。悲しい(T_T)

 今週の新着目録です。またもや雑誌だけです。週刊少女フレンド増刊が2冊、1969年〜70年の別冊少女フレンドが15冊です。ちょっと少なめですが、結構珍しい年代のものです。

 まずは週刊少女フレンド増刊から。

 

 週刊少女フレンド1970年7月7日増刊号です。望月あきら「サインはV!」総集編掲載です。萩尾望都「ビアンカ」掲載です。数少ない講談社系作品です。多分フレンド系の雑誌に掲載したのはこの1作品だけだと思われます。

 

 こちらは続いて週刊少女フレンド1970年11月12日増刊号です。望月あきら「サインはV!」総集編の最終回掲載です。イケスミチエコ「はだかのプリンセス」と里見潤「死神エニイ」掲載です。イケスミチエコの方はかなり初期の作品だと思うのですが、相変わらず正確なデビュー年とかデビュー作がわからない状態です。里見順「死神エニイ」の方は、多分デビュー作だと思われます。100%の確証がなくて申し訳ない(^^ゞ

 

 別冊少女フレンドは1969年から70年にかけて15冊。表紙は写真系と水森亜土のイラストが半々ぐらいの割合です。

 今回細川知栄子の単行本未収録作品も2作品ありました。こちらは1969年10月号掲載の「風の中のわたし」です。

 1969年4月号からは高橋真琴の絵物語「旅情ロマンシリーズ」が始まります。全部で6回続きました。

 

 

 左上、1969年4月号掲載青池保子「チャーミング・マリー」。右上、1969年6月号掲載大和和紀「ただいまけんか中」。左下、1969年7月号掲載高階良子「雨あがりの朝」。右下、1970年6月号掲載いがらしゆみこ「信じていたいの!」。今見ると結構なメンバーですが、この頃は皆さんまだブレイク前なのでそれほど注目浴びておりません。雑誌としてもいまいち伸び悩んでいたような時期です。

 

 

 ちょっとマイナーな人も紹介。左上、1969年11月号掲載、流郷ただ子「片腕の青春」。流郷ただ子は中山蛙などとも接点あるらしいのですが、詳細不明です。右上、1970年3月号掲載、坂本ミドリ「恋の1・2パンチ」。ちょっと根強いファンが居る坂本ミドリです。左下、1970年7月号掲載、牧野和子「あしたにダッシュ!」。マイナーというとちょっと語弊がありますが、少コミでメジャーになりましたが、フレンド時代はマイナーでした。右下は1970年10月号掲載、石井やよひ「亜子のあかい星」。石井やよひは若木書房でデビューしたのですが、いつの間にか見かけなくなってしまった漫画家の一人です。ネット探したら本人のHPの残骸を見つけたのでプロフィールだけ転載しておきます。

石井やよひ 経歴
   S38. 14才の夏、ふと思うところあって漫画を描き始める。
   
   S42. 17才で若木書房より単行本デビュー

   S44. 講談社刊行の少女雑誌(少女フレンド)デビュー

   S49. 思うところあって、漫画界を引退

 随分と簡単なプロフィールです。

 今週はこんなところで〜

 来週はたまには単行本でもやりたいです〜。

 

 

2012年
3月17日(土)
天気(雨)

 

 

 今週もちょっと天気悪いです。最近週末になると天気悪くてちょっと悲しい。

 今週の新着目録です。雑誌だけです。週刊少女フレンドが1冊だけと週刊少女コミックが23冊、週刊少女コミック増刊が2冊、別冊少女コミック増刊が2冊です。計28冊。

 一応全部新規なんですが、残念ながら今回はちょっと強力なおすすめポイントが無いですね。適当につらつらと紹介していきます。

 

 

 今回1冊だけの週刊少女フレンドは1971年の20号。里見潤「妖精家族は歌の中」読切掲載です。里見潤に関しては、色々と調べているのですが、まだまとまった文章書くほど分かっていません。とりあえず現状わかっていることは1970年後半ころのデビュー。出身は多分新潟。1973年までに13作品確認(すべて読切)。1969年から1973年にかけて東京の音楽大学に在学していた様子。そんな程度です。

 1971年8月1日号掲載、ひだのぶこ「青春スマッシュ」新連載です。ひだのぶこのデビュー作って今までよくわからなかったのですが、どうやら貸本マンガだったようです。東京漫画出版「お嬢さん旅を行く」。書き下ろしの単行本で1968年6月頃の出版だったようです。因みに雑誌デビューは少女コミック1970年No.6(3月27日号)「恋のエレベーター」だったようです。

 

  

 この頃出てきた新人で、店主の好みだったのは、小室しげ子とか市川みさこ。小室しげ子は1976年ころまでは週刊少女コミックでそれなりに作品描いてましたが、そのうち講談社系に移籍しちゃいました。そういえば小室しげ子のコミックスで小学館から発行されたものって無いですね。小学館時代に作品はひばり書房から4冊くらい出てますが。

 市川みさこの方は、1973年になって後のヒット作「しあわせさん」を連載開始しますが、超個人的な趣味を言えば、デビュー直後の1972年に描かれたちょっとシリアスな作品がわりかし好きでした。今考えると島みち子あたりと作風が近いかも(^^ゞ

 この時期の週刊少女コミックはバレエ物も目立たないけど割かし連載されていました。

 「赤い靴」はテレビドラマがもとのコミカライズ作品です。学年誌なんかでも掲載されていたんで結構有名。すずき真弓版「赤い靴」は、1972年42号〜1973年19号まで連載されました。

 こちらは同じすずき真弓のもう一つのバレエ物、「あこがれの旋風(かぜ)」です。1972年21号〜32号までとちょっと短い連載。

 こちらは平田真貴子「きょうだい星」。1972年10号〜19号とこちらも短い連載でした。

 

  少しは珍しいものを…。別冊少女コミック1972年お正月増刊号掲載、大島弓子「許されざる恋人」です。週刊マーガレット時代の作品はかなり単行本未収録が多いのですが、別冊少女コミックに移った以降の単行本未収録は珍しいです。なぜ単行本未収録かといえば、作者が気に入らない作品だからなんですが、読んでみてもなんで気に入らないのかがよく分からないですね。同時代の他の作品に比べて劣っているとは思えないのですが。

 最後にもう一ネタ。

 今回週刊少女コミックを処理していて気がついたのですが、1969年から1972年にかけて、絵本「ノンタン」シリーズの作者キヨノサチコがマンガ作品掲載しておりました。なんで今まで気が付かなかったのだろう。かなり迂闊ですね(^^ゞ。

 

 左上が今回処理した週刊少女コミックで見つけたフラワーちゃん」。不定期連載なのではっきりとしないのですが、1971年から72年にかけて掲載されております。右上は週刊少女コミック1970年2号(週刊化2号目)掲載の読み切り作品「マーちゃんとふうせん」。下は一応当店で確認できた一番古い作品「ララとドラ」。キヨノサチコは1947年生まれですので22才ころの作品です。確かに絵柄を見ると漫画より絵本向きの絵柄ですね。

 来週はまた雑誌の予定です。

 

 

2012年
3月9日(金)
天気(雨)

 

 

 本日はちょっと変則で金曜日の目録更新です。明日明後日と名古屋の大市に出かける都合です。なにかイイ物買えると良いのですが〜。

 そんな訳で今週の新着目録です。ちょっと時間がなかったので、手近にある適当なものをアップしちゃいました(^^ゞ

 

 雑誌はりぼん2冊と週刊少女フレンド1冊。画像左のりぼん1967年12月号は表紙イタミ有りです。りぼん1968年3月号には一条ゆかりの雑誌デビュー作「雪のセレナーデ」掲載です。

 

 単行本は3種類。いがらしゆみこ「キャンディ・キャンディ」文庫版全6巻と直木賞受賞作家山田詠美のまんが家時代の単行本、山田双葉「シュガー・バー」と、木原としえ「夢の碑」全20巻です。

 

 イラスト集は「キャンディ・キャンディ イラスト集」のパート1とパート2。今回はバラ売りで。

 付録マンガはりぼんとなかよしからそれぞれ。

 

 今村洋子には、りぼん時代の「チャコちゃん日記」3冊となかよし1965年10月号付録の「ヨッちゃんパンチ」。

 

 こちらは、りぼん1965年9月号付録、わたなべまさこ「花の館」。裏表紙がきせかえになっております。

 

 他に望月あきら「海の星山の星」が4冊。田中美智子「母はただひとり」が1冊。

 花村えい子「またあう日まで」なかよし1965年4月号付録他1点。

 古城武司「雪のくる日に」 なかよし1964年12月号付録。表紙だけ牧美也子です。

 今週は簡単ですが、こんなところで。名古屋大市の結果は来週ご報告いたします。

 

 

2012年
3月3日(土)
天気(晴)

 

 ここんところちょっと天気がぐずつき気味です。気温が上がっても雨が降ると何だか寒く感じます。でも今日あたりは天気良いです。そういえば今日はひな祭りですね。

 今週の新着目録です。今回は付録関係と週刊少女コミックです。

 付録は店主が愛してやまない(こればっか)、谷川一彦と牧かずまが多めです。

 まずは谷川一彦から。

 

 左上は、幼年クラブ1955年4月号付録「白雪姫」。右上は、なかよし1955年11月号付録「青い鳥」。下は、少女クラブ1956年1月号付録「ガラスの靴」。3点とも古典童話をコミカライズしたもの。谷川一彦の可愛い絵柄が活かされている作品群です。

 

 今では最古の原爆マンガの可能性がある(オオトモヨシヤス・なるみあきらの可能性もある)として有名な谷川一彦「星はみている」です。左は、なかよし1957年4月号付録。右はなかよし1957年7月号付録。同じ判型に見えますが、左はB6サイズで、右はB7サイズとかなり小さめです。

 お次は牧かずま。

 

 

 左上、右上、左下は、「赤い松葉づえ」。それぞれ順番になかよし1958年5月、6月、7月号付録です。右下のみひとみ1958年10月号付録「赤いちぎれ雲」です。「赤いちぎれ雲」の方は、結構珍しいです。

 

 他に2点。左は、なかよし1956年4月号付録、オオトモヨシヤス「荒城の月」。右は、なかよし1956年1月号付録、杵淵やすお「さすらいの王女」。

 グッズ系の付録は3点。

 少女ブック1955年6月号付録、当時の人気スターと勝山ひろしの抒情画が何故かセットになった絵はがき集。勝山ひろしの抒情画が10枚、スターが22枚の計32枚。

 

 こちらは、少女ブック付録(刊期不明)、「仲よしアルバム」。自分の写真が週のできる他に松島トモ子のブロマイドが1枚と栞が2枚入っている。枚数的にはこれで完品かどうかの確証はありません。

 

 少女ブック1956年1月号付録、「夢のお馬車」カレンダー。松島トモ子の写真部分は差し替えが可能です。

 雑誌は週刊少女コミック1971年〜74年が13冊。今回は全て売り切れ補充なので解説は抜きです。

 来週土曜日(10日)は、名古屋で大市があるため店を臨時休業いたします。そのため新着目録は9日金曜日の晩に行います。変則的になり申し訳ありません。メールでのご注文の返事も遅くなるかも知れませんが、ご了承のほどよろしくお願い致します。

 

 

 

2012年
2月25日(土)
天気(雨)

 

 

 少し暖かくなって来ました。このぐらいの感じですと、身体も楽でいいですね。だんだんと言うことが年寄りくさくなってますが(^^ゞ

 今週の新着目録です。開業10周年企画でちょっとだけよいもの出してます。今週は貸本B6ハードカバーと別冊マーガレット古いところです。

 まずは今週の目玉商品。

 ナカムラマンガシリーズ、大野豊「恐怖の獣人」です。大野豊はあまり一般的に知名度ないのですが、松本零士、高井研一郎、井上智等が所属した「九州漫画研究会」のメンバーの一人でした。貸本以降は虫プロに所属し、その後独立して絵本など児童書を手がけるようになりました。同郷(佐賀県)の井上智とは特に親しかったようで、同じ虫プロに所属し、独立後の絵本や児童書などでも共著しておりました。近況に関してはちょっと不明です。作画に関しては比較的水準の高かったナカムラマンガにおいても群を抜く上手さです。「恐怖の獣人」は、動物園のゴリラに死刑囚の脳を移植するというミステリー的作品です。

 

 近年カルト的な人気を誇る南あかね「大都会の鬼」です。表紙(木村光久)の絵柄とのギャップが凄まじいです。この単行本には時折右上図のようなスタイル画が挿入されているのですが、これは同じナカムラのオオトモヨシヤスのパクリのようです。主人公も同じマリちゃんですし(^^ゞ。

 お次も同じナカムラマンガから織田訓好(おだのりよし)「闇に光る目」。織田のりよし名義で中村書店以外に若木書房でも少しだけ描いておりました。B6時代以降はあまり見かけない人で、その後どうしたのかよく分からなかったのですが、どうやら秋田書店プレイコミックの初代編集長だった織田訓好氏と同一人物のようです。この点を秋田書店の古参の人にちょっと確認してみたところ、織田訓好氏は10数年前に既に秋田書店を退職されたいるので完全な確証は取れませんでしたが、編集者時代に自らイラストカットを描いたりレイアウトをしたりと絵心があった方だったそうなので、恐らく同一人物で間違いないだろうとのことでした。

 

 お次は野島信一が2冊。「俺は死刑囚」、「心の旅路」。この人は中村書店とか兎月書房あたりで名前を見かけます。でも詳細不明の方です。

 

 他ナカムラマンガは3冊。左上、松沢のぼる「呪いの宝石魔」。右上、山口秀雄「追われる影」。下段、河本おさむ「追われる小鳥」。

 中村書店以外にもちょっとあります。

 東洋漫画出版、牧かずま「赤い松葉づえ」第2巻です。「赤い松葉づえ」は久しぶりの入荷です。今回コンディションは、大きなイタミ無くまあ並といえるレベルです。それにしても「赤い松葉づえ」の4巻、5巻は出て来ませんねぇ。

 こちらは若木書房の傑作漫画全集、高木康之「涙の灯台」です。高木康之という方も詳細不明です。この時代の若木書房とか1960年前後の「なかよし」あたりで名前を見かけますがあまり作品数は多くないです。下図のように絵はすごく達者な方なので、別名義で作品があってもおかしくないような気がします。今回の中では店主のお気に入りの一冊です。

 

 

 B6版最後は、きんらん社の松島トモ子関連2冊。上が「とも子捕物帳」第8集。作画は伊藤章夫です。絵はうまいです。キャリアの長い方で今でも現役で絵を書き続けておられます。
 下は「トモ子日記」第3巻。作画は西沢まもるです。このかたもキャリアは長くて信濃毎日新聞で「ズクたん」という4コママンガを現在も連載中です。

 B6以外は先週処理し忘れた2冊。

 A5ハードカバー、東邦漫画出版「ふたりぼっち」第1集です。こまどり姉妹の伝記漫画で、作画は水島順です。表紙に紙張り付きとか内部落書とかあってコンディションは良くありません。

 

 最後はA5ソフトカバー短編誌、すずらん出版「アリバイ」第4集です。南あかね「スープ」掲載です。相変わらず狂った話と狂った絵です。辰巳ヨシヒロに落丁があるので安めの値段設定になっております。

 別冊マーガレットは1966年1月号から1974年12月号まで13冊です。色々と面白い時代ですがすべて売り切れ補充で解説は、以前の繰り返しになるので省略です。

 来週も10周年企画、「ちょっとよいもの出します」第3弾は、付録マンガです。谷川一彦ちょっと出ます。

 ついでに今週も店主の雑文 追加しました。お目汚しにどうぞ〜

 

 

2012年
2月18日(土)
天気(晴)

 

 当店が開業したのは2002年2月18日でした。と言うことはつまり本日で丁度開業10周年ということです。10年前の2月18日は月曜で、看板がまだ準備できていないとかかなりバタバタとした開業だったことを覚えています。開業初日の売上は4200円(^^;。それで良いやら悪いやらも判断つかないようなスタートでした。
 それから10年。確実に変化したのは店売りと通販の比率です。当初通販は全売上の2割程度でしたが、いまでは逆に8割の比率になっています。インターネットによる商環境の変化は確実にありました。
 取扱い商品もだいぶ変わりました。当初は古本全般を雑多に扱っておりましたが、今ではほぼ少女まんが専門店となりました。色々と紆余曲折ありましたが、こうやって10年間店をやることができたのも、ひとえにお客様皆さんのおかげです。今後もよりよい商品をお届けできるように努めたいと思います。
 でまあ10年目の節目としての抱負はといえば、もう10年くらいは頑張りたいなぁです。その時には店主も還暦迎えておりますが(^^;。

 そんな10周年目の今週の新着目録です。ちょっとだけグレードアップ。店主の好きなナカムラマンガシリーズのオオトモヨシヤスもあります。その他貸本と雑誌は新書館グレープフルーツ。

 まずはナカムラマンガのオオトモヨシヤスから。

 オオトモヨシヤス「影のない少女」正・続2冊セットです。発行は1956年9月と12月。

 主人公はTVスター(古い言い方ですね)の天草マリ。天草マリは10年前の幼い頃洪水にのまれて亡くなってしまいます(ついでにふたごの姉マサヨも行方不明となる)。嘆き悲しむ母親の前に魔物が現れ命を吹き返す代わりに10年後に影を貰う約束をする。10年経って影を盗られてしまった天草マリはテレビ画面にも映らなくなり途方に暮れます。一方洪水で行方不明だったマサヨは盗賊団の首領上海リルとして現れます。マリとふたごの上海リルはある事件をきっかけに入れ替わってしまいます。盗賊団の首領リルと間違わられた天草マリは、盗賊団によって香港に連れさらわれてしまいます。

連れ去られた天草マリを追って探偵豊田みのると上海リルは香港へ。天草マリは影を取り戻すことができるのでしょうか。
 ストーリ的にはこんな感じです。絵柄に関してはオオトモヨシヤスの一番良い時代だったと思います。考えてみればこれも55年前の作品なんですよね。

 こちらもほぼ同時期の作品。オオトモヨシヤス「雪の少女 前編」です。今回は残念ながら前編のみの入荷です。



 こちらもナカムラマンガシリーズ、柴田みのる「月光街8番地」。作家の柴田みのるに関しては、ほとんど知りません。当時の少年誌で多少活躍しているようですが、店主が少年誌にあまり詳しくないので(^^ゞ。

 

 お次もナカムラマンガシリーズ。まつだひろじ「深夜に笑う男」と「深夜の来訪者」。どちらも少しSFがかったミステリーというか冒険活劇みたいな作品です。 まつだひろじも詳細のあまりわからない作家ですが、中村書店では松田博路名義などでも結構な作品数があります。

 

 こちらはます美書房の杵淵やすお3冊。上が「荒野の姫君」、左下「ささやく影」、右下「23時の夜光怪人」。ます美書房というと貸本よりは絵本とかぬりえのほうが有名かもしれません。昭和40年代ころまでは存在を追えるのですが、それ以降となるとどうしちゃったのか不明です。作者の杵淵やすおは、昭和30年代前半の「なかよし」なんかで活躍しておりましたが、それ以降は挿絵の方に転向して現在は洋画家として活躍中のようです。

  

 貸本A5版ソフトカバーの方は、小島剛夕オンリーです。全部で10点。あまり珍しいのはありませんし、程度もそれなりなので安めの値段設定です。

 雑誌の方は新書館グレープフルーツが36冊。今回は全巻揃いでないのでバラ売りです。グレープフルーツに関しては以前書いたことがあるので今回はパスです。 ただつらつらと目次を読み返してみるとこれが発行されていた1980年代前半というのはマンガにとってほんとうに良い時代だったなぁという思いがします。

 今週の目録はこんなもんで。

 開店10周年だからなにかイベントでもやれば良いのだろうと思っていたのですが、結局何も思いつきませんでした(^^ゞ。しかしながらそれではあまりに寂しいのでコラムというか雑文の紹介欄を新設してみました。コラムといっても書きおろしではなく、同人誌などに書いたものを再掲載するだけなんです。手抜きですね。
 今後初出から1年程度経過したコラムはこちらでご紹介しようかと考えております。基本は漫画関係の文章です。実は漫画以外にもコラム書いたことはあるのですが、画像データなどが残っていないとか、文章量がちょっとハンパといろいろあるので、基本は漫画ネタを中心に致します。 よろしかったら暇つぶしにお読みいただければ…。

 てなわけで本日新設:店主の雑文

 来週は引き続き10周年からみでちょっと良い品を。貸本B6が12冊でます。お楽しみに〜。

 

 

2012年
2月11日(土)
天気(晴)

 

 

 先週の日曜日はコミティア99に行って来ました。同時開催のコミティアXが、畳敷きだったり、コタツが置いてあったり、西洋甲冑が着られたり、コイルガンが置いてあったり、おおやちきさんの原画が展示されていたりとか、文化祭みたいで楽しかったです。ちょっとだけ巴里夫さんと会場で合流しました。次回の5月5日はコミティア100回目になるそうです。

 今週の新着目録です。雑誌は週刊少女フレンド6冊、週刊マーガレット増刊号1冊、りぼん1冊、りぼんコミック1冊と色々バラバラ。単行本は若木書房のジュニアコミックスとかティーンコミックスとかで7冊。あとは同人誌2冊。

 まずは雑誌から。

 

 とりあえず新連載ネタ。左は週刊少女フレンド1965年32号掲載、楳図かずお「ママがこわい!」。お母さんが蛇女という作品です(説明するまでもないことだけど)。右は週刊少女フレンド1966年38号掲載、里中満智子「あした咲く花」。

 

 左はりぼんコミック1969年6月号掲載、五十嵐優美子(いがらしゆみこ)「のらねこ物語」。いがらしゆみこは、前年に「白い鮫のいる島」(りぼん大増刊1968年9月号。五十岸ひとみ名義)でデビューしておりますが、ここらへンの初期の頃から講談社に移るまでのことは情報がなくてさっぱり分かりません。
 右は週刊マーガレット増刊号1967年お正月増刊掲載、奥村まり子(奥村真理子)「おかえりはあちら」デビュー作。Wikipediaではデビューが「別冊マーガレット」になってますが、こちらの週刊マーガレット増刊号が正解のようです。

 雑誌から最後にもう一つ。上の画像は週刊マーガレット1966年38号に載っていた広告です。赤塚不二夫「レーズンちゃん」という広告マンガです。記載がなくて広告主がよく分からないのですが、おそらくカリフォルニア・レーズン協会ではないかと思われます。カリフォルニア産レーズンの販売促進用の広告という位置づけだったようです。はっきりとわかりませんが2〜3年くらいは各種雑誌でこのような広告を打っていたようです。

 お次は単行本。貸本上りが多い若木ジュニアコミックス、ティーンコミックスですが、今回は全て非貸本。コンディションも結構よい方です。

 

 まずは若木ジュニアコミックス。左は矢代まさ子「サチのポプラレター。ジュニアコミックスとしてはそれほどレアではありませんが、作者の貸本以外の単行本ではこれが一番レアです。右は飛鳥幸子「怪盗こうもり男爵」。ジュニアコミックス、ティーンコミックスデラックス、新書館ペーパームーンコミックスと3種類刊行された「怪盗こうもり男爵」ですが、これが一番古いものです。

 青池保子が3冊。上が「どろぼう家族」、下が「おーい青春」正続セットです。どろぼう家族の背表紙赤が少々退色しておりますが、それでもかなり良いコンディションです。

 

 左は神奈幸子「14さい ばんざい」。右は大和和紀「Uターン禁止」。神奈幸子の方はちょっとカバーコンディション悪しです。もちろん両方共非貸本ですが。

 単行本の最後はティーンコミックスデラックス。巴里夫「山ねこ教室」です。これに収録されている「幸福へのユーターン」という交通戦争(今や死語ですね)をテーマにした作品はリアルタイムで読んだ覚えがあります。でも初出はりぼんコミック1970年2月号(初出時は「幸福へのUターン」)ですが、どこでこの雑誌を読んだのかさっぱり記憶にありません。当時まだ9さいでした(歳バレバレですね)。

 最後は倉庫で同人誌整理してたら出てきた2冊です。

 あらゐけいいち「幸せの角度」。12ページのコピー誌です。2008年2月のコミティアで発行されました。下は同時に配布していたフリーペーパーです。
 ちょっと販売タイミングを逸してしまったかも知れません(^^;;。

 こちらは販売タイミングとしてはまさにジャスト。

 今テレビドラマ「孤独のグルメ」で注目を浴びている久住昌之とスピリッツで「DAWN -陽はまた昇る-」を描いていたナカタニDのカップリングによる、女性版「孤独のグルメ」ともいえるのが、この「百合子のひとりめし」。2004年の漫画アクションに7回だけ掲載されその後中断した作品。単行本化はされずに2006年8月のコミティアで同人誌として発行されました。

 今週はこんな所で。

 今週はちょっと時間があるので目録と関係ないことをいろいろ紹介。
 先週のコミティア99で行われていた、おおやちきさんの原画展というのは、このアンソロジーの刊行記念と連動した企画でした。講談社発行「好きです、この少女まんが。」全5巻です。表紙がすべておおやちきさんの書き下ろしとなっております。

「好きです、この少女まんが。」第1集 
テーマ:恋愛

収録内容
ろびこ『ビー玉の橋』
花郁悠紀子『春秋姫』
くらもちふさこ『冬・春・あなた』
ジョージ朝倉『恋文日和 あたしをしらないキミへ』
小野弥夢『ロマンティカル・ブルー・イルミネーション』
克間彩人『骨壷』
多田かおる文月今日子『みちくさ』
『ピンクの雪が降ったら…』


B6判
定価930円(税込)



「好きです、この少女まんが。」第2集 
テーマ:家族

収録内容
岩館真理子『黄昏』
竹田真理子『50年の時を超えて』
中山乃梨子『モデラートカンタービレ』
森尾理奈『奇跡の贈りもの』
西原理恵子『はれた日は学校をやすんで』
吉田まゆみ『バラ色が目にしみる』
羽海野チカ『空の小鳥』


B6判
定価930円(税込)





「好きです、この少女まんが。」第3集 
テーマ:感動

収録内容
海野つなみ『西園寺さんと山田くん』
大和和紀『ポケットの中の奇跡 綾子』
津雲むつみ『いってしまった夏』
小椋冬美『あなたの青空』
おおやちき『雪割草』
深見じゅん『春夢姫』


B6判
定価930円(税込)

「好きです、この少女まんが。」第4集 
テーマ:幻想

収録内容
吉田秋生『きつねのよめいり』
いくえみ綾『My dear B・F』
森川久美『君よ知るや南の国』
阿部律子『アルカディアの少年』
美内すずえ『泥棒シンデレラ』
耕野裕子『地上の一点』
名香智子『気のふれた季節』


B6判
定価930円(税込)

「好きです、この少女まんが。」第5集 
テーマ:異彩

収録内容
羽海野チカ『星のオペラ』
水野英子『にれ屋敷』
高野文子『玄関』
文月今日子『スー・セント・マリーの恋』
樹村みのり『雨』
曽祢まさこ『おむかえがくるよ』
木原敏江『日なたへ日かげへのロマンス』
よしまさこ『嘘八百屋』
萩尾望都『半神』


B6判
定価930円(税込)

 

 少女漫画家85人の自薦他薦にによる少女まんがアンソロジーです。発行は講談社ですが、実のところ講談社出身の少女漫画家の比率が少ないです(^^;。この手の復刻は近年ですと文庫版が多いのですが、こちらはちょっと大きめB6版です。老眼の人にも優しい仕様です(^^;。
 ご興味のある方は是非購入を…
 詳細な内容と各販売サイトへの案内はこちらへどうぞ
http://kc.kodansha.co.jp/magazine/index.php/90010
 この手のアンソロジーは出版社都合のセレクションに偏ることが多いのですが、これは結構本気でセレクションしていることが伺えます。それでもやはり、なぜこの作家が収録されていないのかとか、この作品よりこっちの作品のほうがよいとか、人によって様々な意見があると思います。そんな様々な意見がありましたら、是非出版社の方に届けてあげてください。
 連絡先は講談社コミッククリエイト(http://kodansha-cc.co.jp/)まで。本アンソロジーの編集を担当した会社です。
 こんな感じのアンソロジー増えるととても嬉しいです(部分的に古本屋泣かせかも知れないけど(^^;)。

 最後にもう二つ紹介。

 店主の最近一番のお気に入りマンガです。ビッグコミックオリジナル2012年3月増刊号掲載、有間しのぶ「その女。ジルバ」。
 主人公はリストラでスーパーの倉庫係という地味な閑職になっちゃた笛吹新(うすいあらた)40才、女、貯金なし、独身。足りない生活費を稼ぐため夜間は平均年齢70才という超熟女バー”OLD JACK&ROSE"でホステス見習い修行中。なにせ平均年齢70才という超熟女ホステスばかりなので、40才にして小娘呼ばわりされています。
 連載は今回で5話目。物語のもう一人の主人公ともいえるジルバママ(”OLD JACK&ROSE"の創業者で既に亡くなっている)の経歴が徐々に明らかになってくます。
 このサイトでちょっとだけ試し読みができます。
http://big-3.jp/bigoriginal/zoukan/index.html
 単行本化が実に楽しみです。

 最後は、先々週に紹介し忘れちゃった(大ボケ)「漫画の手帖 TOKUMARU6号」です。1月22日に行われたMGMに合わせて発行されました。相変わらず店主の拙文掲載中です。

 

 

2012年
2月4日(土)
天気(晴)

 

 日本海側は豪雪のようです。店主の生まれは静岡なんであまり雪の経験はないです。朝、眼を覚ましたら1mも雪が積もっているという風景はウンザリするのかワクワクするのかどっちなんでしょう。その後の作業を考えればやっぱりウンザリですかね。

 今週の新着目録です。週刊マーガレット新規が32冊です。

 今回画像は新連載と読みきり中心にスキャンしてみました。逆にちょっと偏ってるかも知れない。年代順になんとなく紹介。

 

 今回一番古い週刊マーガレット1964年47号。松本あきら・牧美也子「わたしのエル」が最終回。

 

 

 週刊マーガレット1965年43号掲載、峯岸ひろみ「ロンダのほほえみ」。峯岸ひろみのデビュー作って今まで把握できていませんでしたが、どうやらこの「ロンダのほほえみ」がデビュー作のようです。個人的にはレディースとか青年誌の方という思い込みがあるので少女漫画家としては印象弱いです。でもまさかJUNEの神崎春子と同一人物とはかなり後になるまで気が付きませんでした。

 

 1966年1号、吉田竜夫「宇宙エース」新連載。テレビの放映開始は1965年5月頃なんで、何だか中途半端に連載が始まります。少女漫画雑誌ではさすがにあんまり受けなかったか10回くらいで連載終了しちゃいます。

 

 1966年6号、益子かつみ「くらやみの手」。著者にしては珍しいスリラーと云うかホラー作品。店主が見た益子かつみの絵の中でこれが一番濃いですね。

 この調子で書いているといつまでたっても書き終わらないので、以下は新連載の扉絵を適当にピックアップ。

 

 左は1966年9号、西谷祥子「白ばら物語」。右は1966年16号、水野英子「赤毛のスカーレット」。

 

 左は1966年30号、古賀新一「白へびの恐怖」。右は1966年50号、花村えい子「霧のなかの少女」。ちょっと大人っぽい話で、1975年になって「家庭の秘密」というタイトルでドラマ化されたようです。店主はちょっと観てませんが(^^;

 

 左は1967年23号、西たけろう「すすり泣く化石」。右は1967年49号、藤原栄子「ゴーゴー10代!」。

 

 左は1968年24号、あべたかこ「花の季節に」。あべたかこって単行本見たことありません…。確実なことはいえませんが単行本が存在しないかも。右は1968年41号、金井しげ子「美紀は生きる」。そういえば金井しげ子の単行本も見たことがない(^^;。

 最後はデビュー作をちょっと。

 

 左は1970年2/3合併号、松崎あけみ(まつざきあけみ)「リリー」です。男の子がちょっと松本零士風です。絵柄がちょこちょこ変わる方ですが、初期から絵はすごく上手いですね。右は1983年44号、堀内三佳「ないしょのバンドマン」。近年になって「夫すごろく」なんかでヒットした方です。

 雑誌以外は1点だけ。巴里夫復刻シリーズ14「ゆうやけ広場」です。

 次回は4月初旬頃に「つるは○○ムシ」が刊行予定です。こちらもまたよろしくお願いいたします。

 今月の日記から月単位のファイル分割をやめてみます。一応年間通しで1ファイル構成にしてみます。ただしあまりにファイルが重くなるようでしたら、再度見直すかも知れません。

 明日はコミティア99に行ってまいります。それではまた来週。

 

 

 

2012年
1月28日(土)
天気(晴)

 

 

 今年はほんとうに寒いですね。血圧も上がりそうな寒さです。

 今週の新着目録です。週刊マーガレットの売切補充が1965年〜1973年にかけて28冊。新規は1983年のものが6冊です。それ以外は付録マンガになります。

 マーガレットは売切補充が主体なんであんまり解説することもありません。でもまあ1冊だけちょっと。

 

 週刊マーガレット1966年11月27日号です。古賀新一「まだらの毒ぐも」新連載です。店主は当時5歳の幼稚園児でした。記憶に残っている最初の少女マンガが、この「まだらの毒ぐも」です。一番最初に読んだ少女マンガかどうかは判断できませんが、一応記憶に残っている最古の少女マンガ作品としては、この「まだらの毒ぐも」だったと思われます。ちなみに読んだのは3軒隣のおねーさんのとこでした。他の作品も読んでるはずですが、「まだらの毒ぐも」以外の記憶は全く残っておりません。やっぱり怖い漫画というのは印象強いのでしょうね。

 左は光文社少女の付録で牧美也子「姉妹ふたり」です。表紙にハゲがあるので発行年が不明ですが、最終回が掲載されているので、恐らく1963年3月号と思われます。併載は今村洋子「チャコちゃんの日記」です。

 

 講談社少女クラブ付録、細川知栄子「母の名よべば」3冊です。左上1960年10月号、右上1961年4月号、下1961年6月号です。ちょっとイタミとかありです。

 次は小学館の学年誌付録です。

 小学二年生1966年2月号付録、赤松節子「ふしぎな火うち石」です。64ページの読み切り作品です。

 小学三年生1967年12月号付録、松尾美保子「赤いくつ」です。23ページの読み切り作品です。他に「バレエじてん」とか「マンガクイズ」とか「オバケのQ太郎」とかも併載です。

 小学三年生1969年1月号付録、北島洋子「雪に消えた少女」。表題作は23ページ読切。他に「マリーナのひみつ」32ページ読切と「人魚ひめ」22ページ読切、更に赤塚不二夫「おそ松くん」が併載です。

 最後はアニメージュ1984年9月号付録、「とんがり帽子のメモル」紙芝居です。紙芝居といってもはがきサイズの小さなものです。今回は未開封品です。

 来週は週刊マーガレットの新規ものです。1964年くらいから30冊程度のアップになると思います。

 それから巴里夫復刻シリーズ「ゆうやけ広場」が販売可能になるかと思われます。詳細は来週アップいたします。

 よろしくお願いいたします。

 

 

 

2012年
1月21日(土)
天気(雨)

 

 久しぶりの雨です。乾燥しなくなるのはよいのですが、ますます寒いですね。

 今週の新着目録です。紙芝居オンリーです。

 今回は5タイトルですが、話数が多いものがあるので、全部で69話分あります。簡単にですがタイトルごとに内容紹介したいと思います。

 まずは、「地獄の使者」。24話と25話の2話分です。貸元はひかり社。ひかり社は東京都台東区山伏町(現在の台東区北上野)にあった貸元です。代表者は勝山眞と刻印にあります。作画は鯨井孝一。着色は正木じゅん。

 舞台は幕末の京都。地獄の使者(画像2枚目、3枚目)の正体を暴こうと新吉(画像1枚目)は手下の松公に地獄の使者の住処と思われる場所を見張らせます。松公の命をかけた活躍によりついに地獄の使者の正体が易者白雲堂と判明した。新吉は新選組近藤勇のもとへ証拠の品を持参。新選組は東町奉行所とともに白雲堂の住処を取り囲んだ。地獄の使者をついに捉えることができるのか。果たして!

 次からは関東オール画劇社のものが続きます。関東オール画劇社は、埼玉県浦和市白幡(現在のさいたま市南区白幡)にあった貸元です。

 「神変大天狗 (白鬼面の巻)」1話〜5話までの5話分です。作画は”清雲”としか記されておりません。

 

 当時江戸の町では白鬼面(画像2枚目)と呼ばれる怪人が大店の娘をさらっては身代金を要求する事件が頻発していた。今日もまた両替商近江屋の娘お菊(画像2枚目)がさらわれる事件が発生した。
 丁度その現場に出くわした、少年目明し燕の仙太(画像3枚目)と子分のヒョロ松(画像4枚目)は白鬼面を追い、猿楽寺という怪しい寺にたどり着いた。だがその寺には鉄玄(画像5枚目)とよばれる見るも怪しげな怪僧によって守られていた。燕の仙太は見事お菊たちを助けだすことができるのか。果たして!

 お次は人情物。「月夜舟唄」1〜20話で完結しておりますが、11話・12話目が欠で18話分となります。作画は小嶋舟作です。

 京子のお父さんは漁師です。ある日舟が嵐で難破してお父さんは行方不明になってしまいました。残されたのは身体の弱いお母さんと自分だけです。京子は毎日毎日、お父さんの無事をお稲荷さんにお祈りしていました。
 そんな京子の家に高利貸しの六造が訪れます。金を返せなければ娘の京子を奉公に出せと連れていかれそうになります。お稲荷様の霊験により難を逃れた京子ですが、お父さんはなかなか帰って来ません。
 ある日浜辺にお父さんからの手紙が入った瓶が流れ着きます。お父さんは無人島にたどり着いていたのです。京子は居ても立ってもいられず親切な三造おじさんと一緒にお父さんを探すために舟に乗ります。
 ところが京子がのったその舟も嵐で遭難してしまいます。京子も名もない島に流れ着きますが、そこで京子を助けてくれたのは、なんと海賊の一味でした。京子はふたたびお父さんに会えるのでしょうか。果たして!

 お次は「母よぶ声」。人情物の要素とミステリー物の要素が組み合わさったような作品です。全38巻ですが、17話〜38話の22話分しかありません。作:ふじのぼる、線:金みつる、彩:小舟重作です。

 大村一夫、一枝(画像1枚目)親子の後妻雪子(画像2枚目)は、大村家の財産を狙おうとする心の冷たい女だった。雪子の弟友次(画像3枚目右)と芳造(画像3枚目左)もまた、大村家の財産を奪おうと一枝を拉致し病院に閉じ込めようと画策する。からくも病院から脱出した一枝だが、ふたたび悪人の仲間により閉じ込められてしまう。勝太郎少年(6枚目画像)の八面六臂の大活躍により悪人から助けだされた一枝だが、やがて一絵の持つオルゴールに重大な秘密が隠されていることが判明する。
 オルゴールに隠された秘密とは何か。一枝父子に再び平穏な日々は訪れるのか。はたして!

 今回個人的にはこの「母よぶ声」は一番のお気に入りです。

 最後はやはり人情物、「新佐渡エレジー」です。全22話完品です(18話に1枚だけ欠あり)。作:獅子田正、画:沼津光です。

 

 ある日、とある工場の工場長の娘とみ子と工場長のもとに出入りしていたアンマのとよさんの孫娘夏子の二人の少女が誘拐された。身代金として要求されたのは工場で支払われる従業員への給料であった。ところが身代金の受け渡しに失敗。誘拐犯によって海に投げ捨てられそうになった二人は、あやうく誘拐犯の一味である時子によって救われるが、そのままサーカスの一座へと売られてしまいます。
 警察の必死な捜査により犯人一味は捕まり、工場長の娘とみ子は救い出されるが、もう一人の夏子はピエロの男に連れ出され、旅芸人の一座へと身を落とすことになる。夏子に会えない辛さに母春子は気が触れてしまう。
 一方歌手”とがね島子”としてデビューした夏子は、ドサ回りを続けながらもやがてテレビに出演するほどの売れっ子になる。夏子と母春子は再び会える日が来るのでしょうか。果たして!

 各説明文の最後の”果たして!”というのは、紙芝居の最後の定番煽り文句でした。店主は子供の頃(1960年代後半)に近所の公園で紙芝居を見ていた記憶があります。お菓子のことばかり覚えていて、あまり演目の内容は覚えていませんが(^^;、懐かしい時代のものです。

 今回割かし揃っているものが多く、散逸させるのもしのびないので、なるべくセットで購入していただけるお客様を優先いたします。セットでご購入のお客様には多少割引も致します。よろしくお願いいたします。

 来週はそろそろ雑誌に取り掛かります。まずは週刊マーガレット。とりあえず売り切れ補充から始めたいと思います。

 それでは、また(^^)/~~~。

 

 

 

2012年
1月14日(土)
天気(曇)

 

 

 寒い日が続きます。

 新年開けてからやたらと買取依頼が増えております。紙芝居、少女マンガ雑誌、貸本、雑誌付録など様々なものが持ち込まれます。あんまり度重なるので手元現金がみるみるうちになくなるなくなる(^^;。現在買取貧乏状態です。

 先週アップした宇宙の傑作機ですが、店主も驚くあっという間のスピードで売れて行きました。これを書いている時点で「長征二号」「SOYUZ」共に残り1部です。連休明けの火曜日には35通の発送を処理しました。これは当店の一日の発送処理数最高記録となります。発送処理能力が如何に貧弱か物語りますね(^^;。

 そんな訳で今週の新着目録です。

 まずは竹本みつる「末っ子物語」です。若木書房名作漫画総集ブック16です。表題作はりぼん1965年11月号〜66年1月号までに掲載された同名の作品です。表題作以外に「ふたりの星空」と「あしたは青空」を収録しております。

 こちらは浦野千賀子「泣かないでビンゴ」。笠倉出版SAKURAコミックスです。表題作は週刊マーガレット1974年48号掲載の「ビンゴ泣かないで!」を改題したもの。作者お得意の動物との交流ものです。表題作「泣かないでビンゴ」はゾウで、他の収録作「白いたて髪の叫び」はオオカミ。「白い十字架のジョニー」は馬。「ロックを撃たないで」はヒグマ。全4編ともに動物ものです。

 

 こちらの2冊はちょっとコンディションが悪いのでご注意を。左は神奈幸子「恋に恋しちゃった」。旧KCフレンド553番です。右は巴里夫「ニックネーム オール3」です。コンディションは目録の方でご確認を。

 

 松本るいのティーンコミックスデラックスが2冊。左が「初音笛」。右が「恋の変身一刀流」。どちらも少女フレンド系の雑誌で掲載された短編が収録もの。

 

 最後は、あべゆりこ「わんころべえ」です。左の画像が今回の目録にアップした「わんころべえ」です。発行は1993年4月の初版です。右の画像は以前から目録アップしている「わんころべえ」です。発行は1980年9月の初版です。どちらも通巻表記はありません。単なる装丁替えのように見えますが実は内容が違います。実に困ったもんです。

 因みに「わんころべえ」は1976年1月号の「なかよし」から連載が始まり、現在も連載続行中です。実に36年も連載が続いているわけです。少女マンガでは最長連載ではないでしょうか。すごい!

 今週はこんな所です〜。来週は紙芝居あたりを処理したいな〜と。他にも週刊マーガレットとか付録とか段々見処理の商品が積み上がってきています。がんばらなきゃ!

 

 

2012年
1月7日(土)
天気(晴)

 

 新年明けましておめでとうございます。旧年中は皆様方に大変お世話になりました。当店は今年で開業10周年となります。これからも色々と魅力ある商品を提供していきたいと考えております。本年もまたよろしくお願いいたしますm(_ _)m。

 新年最初の目録更新は、毎年恒例風虎通信の「宇宙の傑作機」シリーズです。すいません今週はこれだけの目録更新となります(^^;。

 

 まずは左側、宇宙の傑作機No.17「長征二号」。一応タイトルは「長征二号」となっておりますが、内容的には中国宇宙開発の初期(東風)から長征シリーズ、そして神舟まで網羅されております。いつものA5判で92ページあります。
 右側は「SOYUZ FLIGHT LOG 1967−2011」。1967年から2011年までのソユーズの全打ち上げ記録が網羅されております。少し大きめのB5判で152ページもあります。すげー力作です。

 こちらは2冊セットで「ロシア宇宙紀行」と「ロシア宇宙施設写真集」です。内容的にはロシアの宇宙関連施設への旅行記です。訪問先はコロリョフの家博物館・宇宙飛行士記念博物館・ガガーリンの家博物館・宇宙飛行士博物館・ゴーリキー公園のブラン・星の街・ガガーリン訓練センター・ツィオルコフスキー記念航空宇宙学歴史博物館・ツープ飛行管制センター等です。私もヒマとお金があれば行ってみたいところです。

 最後は年末の大掃除でなぜか出てきた

 「プロトンロケット」です。本当にちょっとだけなんで前回買い逃した方は是非どうぞ。

 来週はまた少女漫画雑誌に戻る予定です。それでは本年もまた宜しくお願いいたします。

 

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮