神保町裏通り日記  
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12月26日(土)
天気(晴)

 

 本年最後の目録更新になりました。一年が早いね…というのは毎年この時期の慣用句(^^;。今年は世界的に経済がドタバタ。当店も何とか持ちこたえましたが、来年はどうなる事やら(^^;

 そんなところで今年最後の新着目録です。新書版コミックスのみ22点。そのうち15点が帯付です。

 まずはサンコミックス。

 

 

 今村洋子「チャコちゃんの日記」です。本来は全5巻ですが、残念ながら今回は4巻までしか入荷しませんでした。掲載は光文社「少女」、集英社「りぼん」、小学館「小学四年生」と3誌にまたがって連載が続きました。当時としては珍しいケースです。今回は、初版、口絵付、帯付(1〜3巻)、コンディションは並上です。特にヤケやすいカバー背にもヤケは全然入っていない珍しい状態です。

 こちらは帯付ではありません。つのだじろう「ばら色の海」、初版、口絵付、並上です。表題作の「ばら色の海」は、講談社「なかよし」に掲載された物です。今となっては日本ではほとんど存在しなくなった水上生活者と水上学校(学校が水上にあるわけではなく水上生活者の児童向けに作られた学校)がテーマの作品です。ちなみに第2回講談社児童漫画賞受賞作です。

 

 

 こちらは里中満智子。左は「恋人たちの物語」重版、口絵付、並上。右は「わが愛の記録」初版、並上です。

 お次はマーガレットコミックス帯付。

 

 左は、わたなべまさこ「ハイジ」。初版、帯付、並上です。花とゆめコミックス版「ハイジ」もレアですが。こちらの状態の良い物もかなりレアです。右は、武田京子「愛のひみつ」、帯付、並上です。「愛のひみつ」は、文庫版もあるのですが、新書版はなかなかお目にかかれません。

 

 こちらも初版、帯付、並上。左は、丘けい子「海をまもる36人の天使」。右は。本村三四子「太陽のカトリーヌ」。

 

 これも初版、帯付、並上。左は、鈴原研一郎「ハロー天使さん」。右は、望月あきら「すきすきビッキ先生」。写真掲載しませんでしたが他にも数点マーガレットコミックス帯付出てます。そちらは目録でご確認を。

 お次は1点だけですがセブンティーンコミックス。

 西谷祥子「花びら日記」1巻、2巻、初版、帯付、並上。えーこの文章を書いていてたった今気が付きました。「花びら日記」は全3巻です。先ほどの新着目録に全2巻と記載してしまったのですが、たった今あわてて修正しました。すみません(^^;

 最後はKCフレンド。

 

 先ほどまでの帯付は、当初から帯付で販売されていた物ですが、帯の中にはあとから付け加えられたケースもあります。どんな場合かというと、アニメ化されたとか賞を受賞したとかで別途宣伝を加える場合です。上記の2冊なんかがそうです。左は大和和紀「モンシェリCoCo 1巻」、旧KCフレンドで初版、アニメ化宣伝帯。右は、里中満智子「姫がいく!」、初版、講談社出版文化賞受賞記念帯です。

 てなわけで今年最後の新着目録でした。

 最後にちょっとだけ新年のお知らせ。1月2日(土)の新着目録はお休みになります。新年最初の新着目録は1月9日更新です。毎度恒例の宇宙の傑作機シリーズも1月9日から販売開始です。今回は3冊出る予定。

「ベネラ惑星探査機」
「メモリはかくしてつくられる」
「種子島宇宙センターへの旅2」

 以上3冊です。ご注文は1月9日の新着目録をごらんの上、ご注文いただけますでしょうか。それ以前の予約等は残念ながら受付できません。ご了承の程よろしくお願いいたします。

 本年も皆様には大変お世話になりました。来年は更に厳しいとしかも知れませんが(^^;、皆様良いお年をお迎え下さいm(_ _)m。


 

 

12月19日(土)
天気(晴)

 

 温暖化って気分にならないほど寒いです。雪でも降りそうな気分です。

 今週の新着目録です。古い週刊少女フレンドが10冊。マーガレットコミックスが14点。ほとんどビニカバ付で並上です。それ以外が2点。

 

 フレンドは1964年から67年まで。年代的には細川知栄子とか松本零士、牧美也子コンビの未収録が多い時代です。その点はポイント高めですが、コンディションはもう一つです。

 

 左は週刊少女フレンド1966年10月25日号、細川知栄子「バラのゆくえは」新連載。右は1966年11月8日号、松本零士、牧美也子「はしれフレンド」最終回。

 中森清子「ご気分はいかが?」。全2巻で初版でビニカバ付並上です。

 西谷祥子「あわ雪さん」全2巻。こちらも初版でビニカバ付並上です。

 

 マンガ以外は、マイバースデイブックからルネ・ヴァン・ダールの本2冊。左が「ルネの魔女っこ入門」。左が「愛の白魔法−魔女っこ入門PART2−」です。昔々、実業之日本社マイバースデイという雑誌中で、女の子たちに大流行してましたね。中身は今回初めて見ました。そういえば倉庫にのマイバースデイコミックという雑誌があったなぁ。そのうち引っ張りだそう。

 来週は今年最後の目録後身になります。本年最後と云うことでレアもの帯付コミックスをまとめて出します。ご期待下さい。

 それから年末年始のお休みですが12月30日〜1月5日までとなります。よろしくお願いいたします。

 

 

12月12日(土)
天気(晴)

 

 やっぱり師走って云うだけあってバタバタと忙しいです。ただしお金につながらないところが哀しいですけど(^^;。今週は火、水、木曜と市場の仕事にとられたので目録にしわ寄せがきまっくっております。そんなところに原稿依頼も来ております_| ̄|○本当に忙しいなぁ。

 今週は目録紹介前にいろいろとご報告。

 

画像クリックで大きく表示

 講談社から12月16日に「懐かしの少女夢ふろく」という物が発売されます。どういう物かと云えば昭和30年代初頭の講談社「少女クラブ」の付録を復刻した物です。上の画像をクリックすると詳細が読めますが、ざっくりと説明しますと、
・絵物語『少女コゼット物語』訳・村松千代 表紙・勝山ひろし さし絵・江川みさお(昭和31年新年特大号)
・漫画『王女と魔もの』谷川一彦(昭和31年12月号)
・漫画『13人の天使』うちの すみを(昭和32年7月号)【併載 『獅子王と姫君』木山シゲル、『おちゃめのジェニー』むれ あきこ】
以上3点の付録の復刻です。今まで少年マンガの付録の復刻はありましたが、少女漫画は極めて珍しいです。しかも伝説のマンガ家谷川一彦の作品はなかなか読むことが出来ません。講談社さんの努力に拍手〜(パチパチ)。

 本屋で入手しにくい人はAmazonなんかが便利かも知れません。

 お次。ざちおさんこと小谷あたるの新連載が始まります。

 12月22日(火)発売、芳文社「まんがタイム スペシャル2月号」『早乙女寮別巻ものがたり(仮)』が掲載。タイトルはまだ仮のようなんですが、なんとなくユリというかエスのかほり〜。皆様応援よろしく〜。

 お次はNHK。2008年8月30日の日記に書いたNHKのドキュメンタリー番組の放映がようやく決まりました。

放映日:2010年1月26日(火) 
放映チャンネル:NHK BShi
番組名:ハイビジョン特集 シリーズ東京モダン 萌えの心臓 

 ネット上ではここにちょっと情報が上がっております。編集の関係で当店も店主の顔もカットされて出てきませんが、店主がかつて大学時代に所属していたSF研究会で出していた同人会誌「ノンマルト」がチラッと画面の片隅に出るようです。恥ずかしー。でもそれ以前の問題としてNHK BShiをどうやったら視聴できるかと云うことですね(^^;

 本日はやたらと長い前振りでした。組合仕事でしわ寄せ喰いまくった今週の新着目録です。雑紙無し、新書マンガが17点、イラスト集1冊だけです。

 新書マンガはセブンティーンズコミックスが多め。しかもビニカバ付で状態並上多しです。

 

 津雲むつみ「おれは男だ!」全3巻。文庫版は良く出ますが、新書版はちょっと珍しいです。右はビニカバ版の「きょうの子守唄」。どちらも初版で並上です。他に「オーロラの見える日」全4巻全初版もあります。

 こちらは西谷祥子「奈々子の青春」全2巻。「花びら日記」の続編です。ビニカバ版で初版で状態並上。

 お次は紙カバ版旧装丁で、

 福原ヒロ子「青い鳥 飛ばそ!」全2巻。

 井上洋子「みんなが恋してる」全2巻。

 鈴木雅子「帰りこぬ風」全2巻。

 セブンティーンコミックス以外では、

 

 左が、サンコミックス西谷祥子「放課後あつまれ!」。右が、マーガレットレインボーコミックス汐見朝子「幸せ町10番地」。

 新書版は他に陸奥A子が3冊ほど入荷。

 最後はイラスト集。細川知栄子唯一のイラスト集「王家の紋章」です。背がちょっとヤケてますが、他状態は良いです。

 来週はマーガレットコミックス ビニカバ版出ます。

 

 

12月5日(土)
天気(雨)

 

 師走に突入しました。今年も残すところあとわずかです。年々一年が短く感じられます。歳だなぁ(^^;。

 今週の新着目録です。1960年代の小学館「少女コミック5冊」、曙出版の鈴原研一郎が8冊、ぽるぷ出版の平和漫画シリーズが5冊、あと少々です。

 まずは小学館「少女コミック」。今回1969年8月22日創刊号という物があります。これはまあ本当の創刊号ではなくて、月2回刊行になった際の創刊号の意味です。長いこと雑誌を扱ってようやく「少女コミック」の変遷も分かってきました。今回ちょっとご紹介。

 こちらが本当の創刊号「少女コミック1968年5月号」です。定価は130円でした。

 で、こちらが今回の目録掲載の「少女コミック1969年8月22日創刊号」。月刊から月2回刊行に変更され、定価は100円に値下げされました。

 

 それから1年も経たずに「別冊少女コミック」と「週刊少女コミック」に分離。左の画像が「別冊少女コミック1970年5月号」創刊号。定価は130円。右が「週刊少女コミック1970年4月19日号」創刊号。定価は80円でした。

 そんなわけで今週の目録の解説です。年代順に行きます。

 

 

 「少女コミック1968年12月増刊号」です。表紙は当時の小学館における少女漫画のメインだった谷ゆきこ。右上画像のピンナップは高橋真琴。漫画の方も谷ゆきこ「白鳥の星 <白鳥の湖編>」が掲載(左下画像)。松本零士の単行本未収録作品「火の森のコーシカ」も掲載(右下画像)されております。ちょっとコンディション悪いですが、内容はピカイチです。

 

 月刊の」「少女コミック」の最終号となる1969年8月号です。表紙は漫画より写真中心の表紙です。上原きみこ、松尾美保子、灘しげみなどが主筆です。高橋真琴のピンナップも定番のようです。

 

 「少女コミック1969年8月22日号」創刊号です。一応創刊号と銘打っているので、前の連載を引き継ぐことはなかったようです。全ての作品が新連載&読切りです。細川知栄子「愛の泉」がこれより連載で、表紙といい、折り込みのカラー扉と云い気合いが入っております。右上、牧美也子「恋のパワーはハイダッシュ」は時代感じさせます。衣装は小川ローザのCMを明らかに意識しております。「オー・モーレツ!」という言葉が流行った時代でした。

 

 「少女コミック1969年11月14日号」通巻6号目です。ここでも細川知栄子が表紙と折り込みカラー扉を飾っております。他に牧美也子「太陽はひとつ」。牧美也子もこの時期少女コミックで描いているようです。少女漫画としては末期の時代ですね。

 

 「少女コミック1969年11月28日号」通巻7号。ここでも細川知栄子「愛の泉」折り込みカラー扉です。随分と人気があったのが伺えます。他には灘しげみ「勝利にアタック!」が新連載です。

 雑誌意外の単行本に移ります。

 まずは戦争漫画(という言い方は語弊がありますが”平和漫画”という言い方もしっくり来ません)です。

 

 

 

 

 ほるぷ平和漫画シリーズです。全部で27巻でましたが、残念ながらシリーズとして完結しませんでした。そのため一部未完で終わっている作品もあります。

 左上から、いけうち誠一「禁じられた戦史」、立花誠太郎「人間の条件 1」、巴里夫「疎開っ子数え歌」、旭丘光志「ある惑星の悲劇」、わたなべまさこ「この愛・戦火をこえて」、政岡としや「ボクちゃんの戦場」、飯森広一「トンキー物語」。最後は漫画でなくて漫画評論なんですが、このシリーズに併せて出版された石子順「漫画にみる戦争と平和90年」です。どこから90年かと云えば西南戦争から90年という事のようです。

 このシリーズは古書としては結構定番ですが、発売当時はあまり売れなかったようです。収録されている漫画作品も昔の少年マンガ(少年マガジン)とか少女漫画(週刊マーガレットやりぼん)などに掲載されていたものです。最近の漫画雑誌ではこのような平和啓蒙の漫画というのはほとんど見られません。時代が違うと云えば違うのかも知れませんが、たまには出版社の心意気みたいな作品を見てみたい物だと思います。

 お次は曙出版の鈴原健一作品。

 

 今回は全部で8冊目録に出しました。60年代に出たシリーズは、大体月に1冊ペースで書き下ろされていたようです。70年代にもロマンコンパクトとして出ていますが、前のシリーズとは一貫性がないようです。全部でどれだけ出ていたかは、ちょっと不明です。

 最後は珍しく男性向け。

 小池桂一のカルトコミック「スピノザ」全2巻です。オールカラーコミックで1頁に1コマずつ描かれております。かなり珍しい本です。

 今週はこんなところで。来週はマーガレットコミックスのビニカバ版とか辺りです。余裕があったら週刊少女フレンドを出したいと思いますが、予定で云えばちょっと余裕がない(^^;

 それでは、また〜(^^)/~~

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮