神保町裏通り日記  
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6月30日(土)
天気(曇)
売上
orz

 

 梅雨です。降るところにはたくさん降って、降らないところには全然降らないと、不均衡な天気です。経済も不均衡だけど天気も不均衡です。

 今週になって、ある雑誌からインタビュアーの依頼が来る。インタビュー相手はとても有名なマンガ家さん3名。そのうち一名は、とてもわたしなんざがインタビュアー出来そうな人ではないので、頭下げて勘弁して貰う。てなわけで来月末にふたりのマンガ家さんにインタビューせにゃならんはめに陥りました。今週はその下準備に時間取られて、また目録に影響出ちゃいました。最近言い訳が多いなぁ(T_T;

 インタビュー先に関しては、もう少し話がまとまったらご報告いたします。

 そんなわけで今週の新着目録です。本来は1981年代のマーガレットの予定だったのですが、倉庫の中で行方不明になっております(^^;。とりあえず見つかった1982年の14冊をアップしました。ちょうど川崎苑子の単行本未収録作品「TWO」の連載時期です。

 「TWO」は、週刊マーガレット1982年3月5日号(11号)〜6月11日号(25号)まで全15回連載されました。読切り連作ではなく、長編の形で、第1回が22ページ、第2回以降15ページ(扉含む)の掲載でした。

 単行本は出ませんでしたが、出なかった理由はおそらく1巻にまとめるにはページが多すぎて、2巻に分けるにはちょうど良い中短編が揃わなかった為ではないでしょうか。

 今回残念ながら第14回目が欠でのアップとなりました。一年近く掛けて揃えたのですが、どうしても揃いませんでした。本当に残念。

 

 雑誌以外には「ときめきトゥナイト」のムック版総集編が一冊。ちなみに2号目なのですが、わたしも初めて見たので、何号まで出たのかとかの詳細はよくわかりません。

 

 単行本の方は、榛野なな恵が2冊。

 

 左は著者の初単行本「キューピッド。ベイビー」。「ママとパ・ド・ドゥ」が個人的お気に入り。右は「パイナップル・モーニング」。この中の「リトル・ヒロイン」がとても良いです。

 来週は「週刊少女コミック」の予定。

 

 

6月23日(土)
天気(晴)
売上(-_-;

 

 天気予報では雨が多いのですが、実際には大して降りません。今年は空梅雨かな〜。

 今週の新着目録です。今週は貸本少女漫画短編誌が28冊。内訳は若木書房の『こだま』16冊、『こけし』12冊です。

 まずは『こだま』。創刊は1959年の3月。通巻表記で76集まででましたが、No.33とNo.76にそれぞれ通巻表記のダブりが在るため、実際には78冊刊行されました。

 こちらがそのダブりの2冊です。

 

 『こだま No.33』には11月号と12月号の2冊が存在します。『こだま No76』には7月号と8月号が存在します。貸本短編誌の通巻表記は意外と間違いが多いので悩みものです。

 初期は、わたなべまさこが連載しております。わたなべまさこは別格としてこの時期の『こだま』で注目できるのは、竹本みつる。

 

 左は『こだま No.8』の「泣き虫ユキちゃん」。右は『こだま No.28』の「噴水のある公園」です。味わいのある上手い絵だと思います。

 『こだま』の後期になりますと、矢代まさこ、南条美和、角田まきこ(早瀬マキ)、杉本啓子等、後の雑誌で活躍する新人達が台頭し始めます。

  

 ひだりは『こだま No.65』の南条美和「青い空 白い雲」。右は『こだま No.70」の矢代まさこ「雪のむこうのゲン」。

 

 こちらは『こだま 別冊No.19』。大矢千枝子(おおやちき)「けんかよそう」が収録されております。おおやちきのりぼんでのデビューは大学在学中の1972年。この作品は1964年ですから13歳に時に描かれた物です。絵柄は全然違いますが、弱冠13歳にしてこのレベルというのは凄いです。

 お次は『こけし』です。

 

 

 まずは『こけし 創刊号』。発行は1959年7月。通巻71集まで出ていたようです。主筆は田中美智子。若木に於いて数多くの作品を残した方です。短編の数の割にはひまわりブック等の長編は少なめです。個人的には作品レベルの割には若木内では格段の扱いを受けていたような気もするのですが、その点は当時の評価も含めて実際はどのようなものだったのでしょうか。ちょっと気になります。

 『こけし』における店主の個人的趣味としての作家評価は、むれあきこ、武田京子、松尾美保子辺りです。まあ単なる趣味のお話ですが(^^:

 

 左上、『こけし No.6』むれあきこ「なぎさにすてたもの」。右上、『こけし No.17』武田京子「酒場の清い花」。下、『こけし No.37』松尾美保子「さよなら」。

 最後にちょっと余談を。

 

 これは『こけし No.6』のカバー表紙と本体表紙の画像です。

 確認できたのは『こけし』のNo.1と2と6の3冊だけですが、カバー表紙と本体表紙の絵柄が違いました。通常はカバーのカラー表紙をモノクロ化した画像を本体表紙とするのが普通なのですが…。なぜ『こけし』の初期だけこのように画像が違うのかちょっと不思議です。

 来週は「週刊マーガレット」を予定しております。あくまで予定ですが(^^;。

 

 

6月16日(土)
天気(晴)
売上(-_-)

 

 梅雨に入りました。日差し暑いです。本格的な夏に突入という気分です。暑いの苦手なんですよね(^^;。

 今週の新着目録です。先週雑誌の入力頑張りますと言った舌の根も乾かぬうちに、貸本入力始めちゃいました。実は先週の南部大市と今週月曜日の市で久しぶりにまとまった量の貸本を落札しました。てなわけで今週と来週は貸本をアップしようと考えております。

 今回アップするのは総数50冊。比較的若木書房の少女漫画短編誌が豊富です。そこら辺をメインに解説してみたいと思います。

 50冊の内訳は、まず短編誌が『泉』5冊、『こだま』16冊、『こけし』12冊、『ゆめ』4冊、『風車』2冊、『風船』1冊の計40冊。個人単行本は、ひまわりブック4冊、虹文庫1冊、その他5冊というところです。

 ここでちょっと若木の少女漫画短編誌に関して解説。若木書房の少女漫画短編誌は、1958年6月に創刊された『泉』を皮切りに、『こだま』(1959年3月)、『こけし』(1959年7月)、『ゆめ』(1960年1月)、『草ぶえ』(1961年1月:推定)、『風車』(1962年1月)、『風船』(1964年10月:推定)と全部で7誌が発行されました。

 若木書房はこの7誌の少女漫画短編誌に加え、1959年7月より発行した「ひまわりブック」により、出版の比重のかなりを少女漫画にシフトしました。多数の少女漫画家を抱え、少女漫画界に於いて数多のプロを輩出した貢献はかなり大きなものだと思われます。(一度どれだけの作家が関わったかリストを作ってみたいのですが、ひまがちょっと無くて(^^;)

 長々と前振りして、まずは『泉』です。1958年6月の創刊から1965年5月まで84冊が刊行されました(別冊除く)。

 今回は24号〜27号と別冊の5号の5冊です。

 

 

 『泉』の表紙は基本的に岸田はるみが担当。なかなか見分けをつけるのが難しいのですが、江川みさおに比べるとちょっとだけお姉さんっぽい絵柄です。

 比較的前期の主筆は、わたなべまさこです。巻頭14ページカラーの全20ページというのも、ほぼデフォルトです。

 

 左は『泉24号』こだまつぎよし(こだま次吉)「老人とウリ」。右は『泉25号』わたなべくにお「かおれ野の花」。

 

 左は『泉26号』わたなべまさこ「アカシア物語」。右は『泉27号』鳥海やすと「カゲロー少女」。

 『泉』の最後は『泉 別冊5号』から武田京子「すてきな日曜日」。とにかく『泉』の初期は、基幹雑誌ということもあって絵の上手い人が多いです。

 

 お次は『ゆめ』。1960年1月の創刊から1968年6月の96号まで続きました。若木少女漫画短編誌の中では一番巻数が多いです。

 表紙は江川みさおが担当。ちょっとふっくらとした可愛い絵柄が特徴です。

 

 左は『ゆめ 38号』こばやしけんいち(小林健一)「おかあさんの手」。右は『ゆめ40号』赤松セツ子「マリーナの星」。

 

 『風車』はどちらかというとコミカルな作風が主体の短編誌です。右は『風車28号』巴里夫「先ぱい後はい」です。

 こちらは星城朗二。好き嫌いが分かれる絵柄のようですが、店主の個人的趣味に於いては好きな部類です。

 最後に木内千鶴子。

 

 マーガレットでも多数の作品を発表した実力派の方ですが、代表作に恵まれなかったため、作品数の割にはちょっと一般的評価が低い傾向があります。でも上手い作家さんだと思います。

 来週は『こだま』と『こけし』をアップします。乞うご期待。

 

 

6月9日(土)
天気(曇り時々雨)
売上(T_T)

 

 週末をねらってのような天候不順です。本日南部支部大市会が開催されました。貸本少女まんが短編誌がちょこっとだけ出品されていたので、がっつりと入札して帰ってきましたが、さてさて結果はどうなることでしょうか。

 今週の新着目録です。少ないです… すみませんm(_ _)m。

 

 デラックスマーガレットが1冊、マーガレット増刊が3冊、週刊少女フレンドが10冊。

 まあ、今週の目玉はやはりデラックスマーガレット1969年春の号でしょうか。

 

 高橋真琴の華やかな表紙に、忠津陽子「カンニングのしかた教えます!」とこやのかずこ「女の子とサクランボ」の二つの単行本未収録が掲載されております。

 フレンドの方は、細川知栄子が相変わらずの売りです。もう少し新ネタはないのかと思うのですが、勉強不足なのかここんとこちょっと不作です。

 もちょっと気合い入れて頑張りたいと思います。

 リンクに1点追加しました。西荻窪のにわとり文庫です。センスの良いブログです。

 

 

6月2日(土)
天気(晴)
売上(T_T)

 

 そろそろ暑い季節に突入しそうです。しかしながらどうも身体がまだ慣れなくて、ちょっとだるい感じです。

 今週は月曜倶楽部30号(合同紙目録)の連動企画としてマンガ雑誌創刊号28冊をアップしました。この目録のみ、先着順ではなく抽選となりますのでご注意ください。

 そんなわけで今週の普通の新着目録は少なめです。でもちょっとレアもの中心です。

 

 まずは貸本から「アイ」創刊号です。分類的には貸本になるかどうか微妙なのですが、末期の貸本短編誌と云えないこともないですし、東考社の発行なので一応貸本に分類します。状態はちょっと小口にシミがありますが、ひかし本であり、岡田史子のサイン入りでもあります。

 

 左は旧KCフレンド、青池保子「ラケットに約束2巻」。残念ながら2巻のみ。状態は結構良い方です。右はカルトマンガ家の最右翼白川まり奈の「吸血伝」。これも状態わりかし良いです。

 

 お次はマーガレットコミックス、ビニカバ版から。左は峯岸ひろみ「妹のぶんまで走れ!」。これは結構レアです。右は鈴原研一郎「レモンの年頃2巻」。こちらは比較的出てきますが、帯付は珍しいです。

 

 左は、ところはつえ「にゃんころりん3巻」。昔はそれほどレアでもなかったのですが、今や人気どころの商品です。右は、平田弘史「駿府壮絶大仕合」。復刻が出たのでレアと云うほどではなくなりましたが、芸文コミックスのレーベルコレクターは注目の商品です。

 来週はまた雑誌に精を出します〜。

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮