神保町裏通り日記  
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8月30日(土)
天気(雨)
売上(^^;

 

 本日日本全国で大雨です。それにもかかわらず、買い取りが2件、テレビの取材が1件となんだか店はごった返しております。いま現在もこの狭い店内にマンガ家一人、テレビスタッフ5人も居ます。み、身動きできない(^^;。

 そんなごった返した中での今週の新着目録です。基本はA5サイズ雑誌です。

 まずは別冊花とゆめ。

 

 こやのかずこ「七生ちゃん先生シリーズ」です。読切り連作形式で4作品が描かれました。単行本には未収録のシリーズです。シリーズ最初は「花とゆめ1980年春の大増刊号」掲載の「七生ちゃん先生がんばって!」ですが、残りの3作品は別冊花とゆめに掲載されました。左は2作目、別冊花とゆめ1980年夏の号掲載「日々草の咲いた日」。右が最後の4作目、別冊花とゆめ1981年冬の号掲載「それぞれの出発」です。

 「それぞれの出発」は、こやのかずこの最後の作品となったものです。意識した物ではなかったのかも知れませんが、新しい人生を踏み出す主人公や周りの人々の姿が、最後の作品として感じさせる部分があります。

 他に紹介したいマンガ家としては島みち子。

 

 デビュー作は、花とゆめ1975年2・3合併号掲載「よろしくネコタン」です。花とゆめ本誌や増刊号に約20作品ほど発表しましたが、残念ながら単行本は出ておりません。幼い女の子と動物の交流をテーマにした作品を得意としており、心温まる作風でとても好きな作家の一人でした。

 左は別冊花とゆめ1977年秋の号掲載「ビューティ・ハミー」。右は別冊花とゆめ1979年夏の号掲載「さみしがりな瞳」です。ちなみに前半は”島みちこ”名義、後半は”島みち子”名義になります。

 その他単行本未収録などは

 

 左は、たかなししずえのデビュー作で単行本未収録の「桃太郎よりお星様へ」です。こちらはなかよしデラックス1979年1月号に再掲載されたものです。右は、池田さとみ「ふたつめのティーカップ」です。初出はちゃおに連載された作品ですが、フラワービッグポケッツ1982年8月10日号に再掲載された物です。

 最後はボニータ1977年11月25日号(プリンセス増刊)に掲載された、せがわ真子「アパートの合い鍵かします!」です。少女天才奇術師トット・アクエリアスのシリーズの番外編です。

 単行本の方はあまり大きいネタはないので、省略です(^^;

 今週はテレビ取材のため日記の方のアップが大幅に遅れてしまいました。放映に関しては現時点では不明なので、また詳細が判りましたらこちらに掲載します。

 それではまた来週。

 追記:土曜日の晩にアップし忘れ、更新が月曜日になってしまいました。もうしわけありません m(_ _)m

 

 

8月23日(土)
天気(曇のち雨)
売上(-_-;

 

 ここのところ涼しいです。おかげさんで楽ちんでス。お盆休み中は実家に帰っていたのですが、とくにセドリとかもしないでごろごろしておりました。でも実家のガレージに置いてある本を漁っていたら、丁度おいしく熟成された同人誌なんかが出てきたので、ちょっとだけ持って帰ってきたりしました。やっぱり実家の荷物もそろそろ整理しなければなぁ。

 今週の新着目録です。お盆前にやり損なったフレンド系と実家から持ち帰った同人誌がちょっとだけです。

 雑誌の方は、週刊少女フレンドから始まり、増刊、別冊、ハローフレンド、ラブリーフレンド、マイフレンドと多種多様です。でもみんな講談社。

 今回時代的にもあまり古いものはなく、激レアみたいな物もありませんです。ただ個人的にすごく気になる作家さんがいました。

 別冊少女フレンド1971年5月号掲載、里見潤「美しい花園へ」です。扉だけだとちょっと判りにくいのですが、この時代の萩尾望都の絵とかなり類似性が高いです。子細に比べればタッチの違いは分かるのですが、これだけを見せられて場合、「実は萩尾望都の別名義」と云われれば、そのままだまされそうな雰囲気があります。

 1971年の当時ですと、萩尾望都も小学館に移ったばかりで、いまと違ってほとんど知名度はないので、この里見潤が萩尾望都の作風をまねしたというわけでは無いはずです。それでは萩尾望都に近い大泉サロンのメンバーの誰かかなと思ったのですが、時期的に適合する人は見受けられませんでした。

 色々と調べたのですが、1971年〜73年のあいだにフレンド系で最低8本の短編を書いたということしか判明しませんでした。現時点では、この「美しい花園へ」という作品だけしか検証できておりませんが、これだけの作品を書ける作家がわずか3年で消えてしまうと云うことも理解しにくいので、ひょっとしたら別名義で活動されたかも知れません。謎の少女漫画家です。また宿題が一つ増えました(^^;

 同人誌の方は4冊だけです。

 

 左は、こうの史代「ごらんのとおり」雑誌掲載作の再録本です。商業単行本に再度収録された作品もありますが、未収録の「のの」も掲載されております。右は、たかとおふみ「チェルノブイリのすごい奴」コミックBOXの連載作品をまとめた物です。タイトルが時代を語りますね。

 

 こちらはコミケなんかよりもSF大会の方で有名な、はしもとさちこの同人誌です。左は短編集「ゆりちゃんのにんじん」。右は、いまなお出版が続いている「SF少女エス子ちゃん」の番外編で「SF少女エフ子ちゃん」です。1ページ連載で全20回。要は全20ページです。内容はエス子にだまされてSF大会に連れて行かれそうになるいうお話(「夏への扉」を読んだからにはSF大会に参加せねば行けないというロジック(^^;)。

 普通の単行本は今回一つだけ。

 曽根富美子「含羞」。しみじみと良い作品です。

 

 

8月16日(土)
天気(?)

 

 お盆休みのため欠番ですm(_ _)m

 

8月9日(土)
天気(晴)
売上
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○

 

 

 夏真っ盛りっす(^^;。

 先週の予告では週刊少女フレンドだった筈なんですが、店に運んできた束をよく見たら「月刊セブンティーン」だったorzので、セブンティーンが主体になっちゃいました。そんなわけで申し訳ない新着目録です。

 まずはセブンティーン。

 

 月刊セブンティーンは1969年12月号が創刊号です。創刊から1973年5月号までは「別冊セブンティーン」の名称でした。表紙に関しては創刊から1977年頃まで、ほぼ西谷祥子が描いております。その後表紙はモデル主体となります。1986年まで刊行されましたが、ヤングユーと置き換わる形で廃刊されました。

 

 西谷祥子の連載作品は、セブンティーンコミックスとして単行本化されましたが、読切りや短編連作作品に関しては未収録が多いです。左は1970年10月号掲載「わるい娘たち」。右は1976年10月から4回続いた新人間シリーズ”愛について”第1回「ボーイ・フレンド」です。

 ゆうきみちる(井出ちかえ)も書記は結構な作品数を乗せています。「南太平洋の騎士たち」なんかも単行本未収録ではないかと思うのですが、確証が取れなかったので今回はパスです。

 細かいところですが、1977年7月号掲載の大島弓子「神秘のベールもいまやボロボロ…」。イラストエッセイですが一応未収録ということで。

 単行本の方も今回はセブンティーンコミックスをアップしてみました。

 今回個人的なお薦めは、鈴木雅子の作品。とくにこの「フィメールの逸話」は、TS物としても非常に良くできた作品だと思います。

 来週は店舗がお盆休みのため、目録の方もお休みいたします。

 店舗のお休みは8月10日〜17日までです。今回ちょっと長めの夏休みです。お休み中も通販は受付可能ですが、在庫の確認と発送は18日以降となります。よろしくお願いいたします。

 

 

8月2日(土)
天気(熱)
売上
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○

 

 

 今週の東京地方はちょっと湿気が減って涼しげでしたが、今日辺りからまた暑さが舞い戻って参りました。明日も東京地方は暑そうです(^^;;;;

 今週の新着目録は、週刊少女フレンドと曽根富美子の初期単行本と付録漫画とアダルトがちょっとです。

 まずは週刊少女フレンドですが1963年の創刊から1970年までの31冊です。でもこの文章を書いている時点で、そのうち17冊が売り切れました(早っ(^^;)。

 この時期の週刊少女フレンドの売りといえば、細川知栄子の「星のナギサ」、「東京シンデレラ」、「真珠のいのち」、「バラのゆくえは」、「おしゃれな逃亡者」、「マイ・ラブ」等の単行本未収録連載作品なのですが、毎回同じ話になってしまうので、今回はちょっと趣向を変えて

 こちらは週刊少女フレンド1966年15号掲載の谷口ひとみ「エリノア」です。デビュー作の時点で絵もストーリーも完成され、将来を期待されていた方ですが、次回作を準備している段階で夭折されました。マイフレンド1976年秋の号でデビュー作特集が組まれた際に、才能を惜しむ編集者の言葉と共に再掲されていたのが印象的でした。

 こちらは1970年4月21日17号掲載、阿部律子「あの人はもうかえらない」(見開き2ページカラー作品)です。阿部律子(あべりつこ)のデビュー作といえば、なかよし増刊1970年8月号の「おにいちゃんとトコとX」なので、この絵物語作品は漫画デビュー前の作品と云うことになります。ただしこの絵物語が商業誌初の作品かどうかの確証は今のところ有りません。

 

 左は週刊フレンド1967年9号掲載の絵物語「さいごの木曽いぬ」です。絵は”磐五十六”という名義ですが、さいとうたかを(もしくはさいとうプロ)です。1966年頃の週刊マガジンに掲載されていた絵物語「バットマン」でも使われていた名義です。

 右は週刊少女フレンド1967年21号掲載「絵で見る日本の怪奇大特集」です。構成と絵を水木しげると楳図かずおという怪奇物の2大巨匠が担当しているのが興味深いです。

 普通の単行本の方は、

 曽根富美子の少女漫画時代の作品が5冊。今回状態はどれも良いです。プリンセスコミックスの「誘惑したい」は、意外と珍しいです。

 雑誌付録は

 

 左は少女ブック1957年付録、杵渕やすお「歌う圭子ちゃん」。近藤圭子の幼少時代からの自伝漫画です。状態はこの時代の物としては、かなり良い物です。右は、たかなししずえ「おはよう!スパンク」のはみ出し編、「スパンクのWAOWAO探偵団」です。本編は文庫で復刻されましたが、番外編の方は復刻されずじまいです。

 あとはアダルト系がちょっとです。

 来週は1971年から80年頃までの週刊少女フレンドの予定です。

 そろそろお盆ですが、お盆の予定はまだちょっと未定です。決まりましたら、トップページのカレンダーに反映しますです。

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮