神保町裏通り日記  
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6月27日(土)
天気(暑)

 

 梅雨の晴れ間というよりは、いきなり夏に突入したような天気ですが、また来週は梅雨に戻るみたいです。店と違って忙しい天気だなぁ。

 今週の新着目録です。古い付録関係とビニカバ時代のマーガレットコミックス本村三四子中心。

 まずは付録から。一番古いものは1952年(昭和27年)なんて物もあります。

 

 まずは、松本かつぢ。叙情画も得意な方でしたが、「くるくるクルミちゃん」に代表される可愛いグッズ向きのキャラも得意な方でした。左は「女学生の友」1956年1月号付録のカレンダー。右は、年代由来とも不明なシール絵。シールといってもこの時代に物は最初から裏面に糊が付いているわけではなく、ハサミで切り取って自分で糊を付けて貼るようなタイプです。

 

 お次は勝山ひろし。昭和20年代を飾る少女小説挿絵家の筆頭です。描かれた少女の愛らしさは筆舌に尽くしがたい(おおげさかな(^^;)ものがあります。左は「少女」1955年12月号付録クリスマスセットの一部(カードとオーナメント)。右は「少女クラブ」1957年3月号付録の付録冊子ケースです。ケースだけで付録の冊子はありません。

 上の2枚の画像は少女1956年8月号付録です。タイトルが付いていなかったので、適当に「スタイル画セット」とつけました。3人の挿絵家(勝山ひろし・松本昌美・前谷小太郎)が、3人の子役(松島トモ子・近藤圭子・小鳩くるみ)のスタイル画を描いた物です。一応切り離して栞にしたり飾ったりするようになっております。上の画像は表紙で、下の画像は近藤圭子をモデルに松本昌美がスタイル画を描いた物です。

 

 今回は未開封品もちょっとあります。こちらは「りぼん」1966年2月増刊号付録、マキの口笛セット。「マキの口笛」自体は1961年のりぼん本誌での掲載なので、なぜこのタイミングで付録になっているかは不明です。レコード(ソノシート)に何が録音されているかもちょっと不明です。聞いてみたかったけど、さすがにちょっと開封は出来なかった(^_^;。

 

 お次は高橋真琴。左はカレンダースタンド。「少女クラブ」1962年7月号の付録。右は着せかえですが。年代と由来不明。

 付録の最後は、りぼんの未開封付録。

 りぼん1968年10月号の物です。台紙にフィルムでくるんだセット状態です。未開封品のため、中身が確認しにくいのですが、高橋真琴・牧美也子・北島洋子のイラストグッズ他、ジュリーを筆頭とするGS物があるようです。

 最後は単行本(これを書いている時点でほとんど売切(^^;)です。

 

 

 今週は本村三四子のマーガレットコミックスが主体です。左上は、「おくさまは18歳」。テレビドラマになったので比較的単行本は売れたのではないかと思うし、文庫版もあるのですが、なぜかもと村三四子のコミックスとしては出にくい部類です。コレクターが手放さないのでしょうか?右上は、マーガレットコミックスでは、初めての本村三四子単行本「太陽のカトリーヌ」(同時収録「パティの初恋」)。左下は長編「夢みるコリンヌ」。右下も長編で「初恋さんこんにちは!」。やっぱり長編作品が多い方です。

 来週は、またマーガレットコミックス含む単行本主体です。

 

 

6月20日(土)
天気(晴)

 

 東京地方、気が付かないうちに梅雨入りしておりました(^^;。でも本日は天気が良すぎて暑いです。

 今週の新着目録です。4週続いた別冊マーガレットも今週で取りあえず最後です。残念ながら創刊した1964年のうち創刊号と創刊3号が欠けましたが、他はほぼコンプリート。です。

 まずは別冊マーガレットの基本データ。創刊号は1964年お正月おたのしみ号。当初は季刊で、この年「春休みおたのしみ号」、「夏休みおたのしみ号」、「秋のおたのしみ号」の4冊が刊行されました。

 続く1965年がちょっとややこしいです。65年お正月おたのしみ号、65年春のおたのしみ号と季刊発行されたあと、1965年5月号(ただし表紙には”5”としか表示されていない)が隔月刊として刊行されました。この際奥付の通巻表記がリセットされます(春のおたのしみ号では第2巻第2号で5月号から第1巻第1号に改められる)。その後、6月号、8月号と隔月刊行され9月号から正式に月刊誌となります。12月号の通巻は第1巻第7号となり。1965年は季刊の2冊を含め9冊刊行されたことが判ります。

 

 創刊当初の表紙は、スターと日本人の子役という組み合わせでしたが、1965年8月号から、その後の定番パターンとなる外国人少女モデルが使われるようになりました。

 それでは中身の方の紹介。

 

 まずは、あすなひろし。上の画像は1964年春休みおたのしみ号掲載、「ミルタの森」。珍しい水野英子との合作作品です。下左は1965年春のおたのしみ号掲載、「むらさきのゆめ」。下右は1965年6月号掲載、「青い空を雲がいく」。似たようなタイトルで、少年物がありましたが、こちらはアメリカ南北戦争が舞台のお話。とにかくあすなひろしの初期作品は、単行本になっていない物が多いです。

 

 こちらは西谷祥子。左は1965年5月号掲載、「春子のみた夢」。右は1965年11月号掲載、「風花」(ただし扉絵は糸賀君子)。

 西谷祥子のデビューは、少女クラブ1961年夏休み増刊号「ふたごの天使」(もともとは同人誌「墨汁二滴」に掲載)です。その後、少女クラブで2,3作品執筆後、3年ほどブランクがあります。どうやら高校卒業後に美容師の資格を取り、その後上京し別冊マーガレット、「春子のみた夢」で再デビューしたという経緯のようです。

 

 

 わたなべまさこの作品もこの時期多いです。おそらく単行本未収録と思われる作品が多いのですが、完全に確証がつかめないのが、わたなべまさこ作品の難しさです。左は1965年の正月号掲載、「令嬢イレーネ」。右は1966年1月号掲載、「愛の花」。

 

 あと、池川伸治がこの時期目立ちます。左は1965年11月号掲載「血子ちゃん」。右は1965年12月号掲載「消えたママ」。ノリは貸本時代末期の池川ホラーと同じ物です。

 

 意外なお薦め。牧美也子・松本零士のMMコンビ「わたしのエル」総集編。1965年12月号と1966年1月号。単行本未収録作品なので、コンプリートするには週刊マーガレットより、こちらの総集編の方が便利では。

 今週のよく分からないコーナー(新設(^^;)。1965年お正月おたのしみ号掲載、萩原かおる「乙女の湖」。萩原かおるという方、調べても全然情報がありません。絵柄的には男性マンガ家ではないかと思いますし、かなり達者な絵ですので誰かの別名義と思われますが、この手の絵柄はこの時期珍しくないので、絵柄だけではちょっと判断できませんでした。ご存じの方は是非情報ください。

 来週は1950年代から60年代の古い付録と1970年代の単行本。しばらく雑誌が続いたので古めの単行本もちょっと貯まりました。どーぞご期待ください(^^)/~~~

 

 

6月13日(土)
天気(晴)

 

 東京地方はまだ梅雨入りしておりませんが、明日あたりから天気は崩れそうです。そろそろ遅い梅雨入りのようです。

 今週の新着目録です。別冊マーガレット1967年〜69年の3年分です。今週はこれだけしか打ち込めませんでした。量はちょっと少ないですが、内容的には濃い時代です。

 まずはこの時期にデビューを飾った方々から。筆頭は忠津陽子。

 

 左は1967年9月号掲載、忠津陽子「夏の日のコーラ」デビュー作です。右の画像はこの作品が金賞受賞した際のまんがスクール(1967年7月号)の記事です。受賞時のタイトルは「コーラ」となってます。

 忠津陽子のこの時期の作品は、妙に単行本未収録が多いです。

 

 

 左上、1968年2月号掲載「パパとママは世界一」。右上、1968年8月号掲載「マギーのバトンガール」。左下、1969年2月号掲載「ガラスの太陽」。右下、1969年7月号掲載「海の歌」。他にも数作品単行本未収録があります。

 次は身内すずえ。

 

 1967年10月号掲載、美内すずえ「山の月と子だぬきと」デビュー作。右の画像は1967年9月号の少女まんがスクールの記事。

 

 こちらは1969年4月号掲載、河あきら「サチコの小犬」デビュー作。右は1969年3月号のまんがスクールの記事。元々のタイトルは「小さな恋の…」だったようです。

 

 最後は、こやのかずこ。1968年9月号掲載、古谷野和子(こやのかずこ)「ちびっこ天使」。右は1968年3月号の金賞受賞作「小さな愛の物語」です。通常は金賞受賞作がそのまま掲載されることが多いのですが、この作品はどうやらタイトルだけではなく中身も別物のようです。

 他デビュー作は、

 

 左が1969年3月号掲載、木原としえ「こっちを向いてママ!」。右は1969年8月号掲載、田中雅子「20ドルのしあわせ」。

 最後に気になるデビュー作。1967年12月号掲載、石津はつえ「今日は王女さま」。しらべても全然判らないですし、現在のところなにも確証がないのですが、店主はこの”石津はつえ”が”ところはつえ”ではないかと考えております。皆様如何お考えでしょうか?

 2017年11月7日追記:石津はつえ=ところはつえ説ですが、間違いだということが判明しました(^^ゞ。ところはつえのデビュー作は週刊マーガレット1971年28号「にゃんころりん」と判明しました。
 ガセネタ流布して申し訳ありませんm(_ _)m

 別マ少女まんがスクールの紹介ついでに、デビューこそ別冊マーガレットではなかったが、後に別な雑誌でデビューを果たしたまんが家をちょっと紹介。

 

 左は1968年5月号少女まんがスクール金賞受賞作、萩尾望東「ミニレディに恋をしたら」。右は1968年7月号少女まんがスクール銀賞受賞作、萩尾望東「青空と王子さま」。萩尾望東は、萩尾望都の投稿時代にPNです。
 「ミニレディに恋をしたら」という作品には、キーロックスという名前のバンドとエマという名前の女の子が出てきます。

 この投稿作は、週刊少女コミック1972年12号に掲載した「ごめんあそばせ!」に於いてリメイクされたようです。ちなみに”キーロックス”というバンドは、萩尾望都が大牟田にいた頃所属した同人グループを主催していた福山庸司が所属してていたバンドの名前だそうです。ついでに同人グループの肉筆回覧誌の名称も"キーロック”でした。

 ちょっと余談ですが、萩尾望都が金賞受賞したときのまんがスクールの選外欄にはこんな名前も見受けられました。

 内田善美と佐伯佳代乃(佐伯かよの)。

 

 更に1968年3月号の少女まんがスクール佳作欄には山岸涼子(山岸凉子)の名前も見つかります。結局萩尾望都は、「なかよし」で、佐伯かよのと内田善美と山岸凉子は、「りぼん」でデビューしました。りぼんのまんがスクールも面白いですが、別冊マーガレットのまんがスクールもなかなか面白いです。

 最後はちょっと異色な方を紹介。

 1968年8月号に掲載された絵物語「鬼火の館」。挿絵は南村喬之という方で、特撮や怪獣関係のコレクターには有名な挿絵家です。この方にはもう一つペンネームがありまして桐丘裕詩といいます。風俗関係の挿絵の大家でした。

 来週は別冊マーガレット1964年の創刊2号目から1966年まで一挙アップします。お楽しみにどうぞ〜。

 

 

 

6月6日(土)
天気(曇)

 

 1月に引き続きまたパソコンが死にました_| ̄|○。前回はデータ復旧が上手くできたのですが、今回はハードディスクが死んだようで、データ復旧は不可能でした_| ̄|○。目録データはWeb上からダウンロードして1週間前までの分は復旧しましたが、販売データとメールデータ過去3ヶ月分は復旧できませんでした。そんなわけでここ1週間ほどのメールに関しては情報が完全にないので、メールのお返事が出来ない方がおられるかも知れません。ご了承の程よろしくお願いいたします。

 それにしてもデータ管理をもう一度ちゃんと考えなきゃなぁ(泣)

 そんんわけど昨日夜なべして再度打ち直した今週の新着目録です。ビニカバの頃のマーガレットコミックスと別冊マーガレット1970年〜72年までです。

 まずは別冊マーガレット。この時期の別マには、西谷祥子、忠津陽子、こやのかずこ、河あきら等の単行本未収録作品が豊富です。まずは単行本未収録作品の紹介。

 

 左は1970年7月号掲載、西谷祥子「ハダカでご免なさい」。右は1970年9月号掲載、西谷祥子「わたしは楽しくあそびたい」。西谷祥子は、セブンティーンなどでの執筆もあったためか、ちょっとエロチックな描写が目立ちます。

  

 左は1970年9月号掲載、忠津陽子「ブラッドレー家の悪魔」。右は忠津陽子「あの子の瞳にご用心!」。 

 

 こちらは、1970年6月号掲載、こやのかずこ「風のメルヘン」です。

 

 

 最後は1971年3月号掲載、高橋京子「ペテルブルグの雪」。歴史物で、バレエ物です。高橋京子に関しては目録上でとくに単行本未収録と記載していないのですが、単行本自体が存在しないのですべての作品が単行本未収録と思われます(間違っていたらご指摘を(^^;)。作品数は多いのですが、その大半が絵物語だったので、単行本はついぞ出なかったようです。絵が上手い人だけにちょっと惜しまれます。他単行本未収録は河あきらも多いのですが、今回は画像割愛しております。すみません。

 

 この時代の別マデビューの作家さんも多いです。メジャーな方だけちょっと紹介。左は1970年7月号デビュー、まるやま佳「星くずたちの歌」。右は1972年5月号デビュー、市川ジュン「白い花の涙」です。

 単行本は当店初入荷。

 

 藤原栄子「ただいまの記録2分20秒5」全5巻です。ビニカバの状態がちょっと良くありませんが、全5巻揃いは珍しいです。

 来週は別冊マーガレット1967年から1969年を予定しております。

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮